日本人が知らない穴場「ボスニア・ヘルツェゴヴィナ」を訪れるべき8つの理由
温かい人との出会い
美しい自然、エキゾチックな街並みなど、たくさんの魅力が詰まったボスニアですが、多くの旅人の心を惹きつけるのが人々の温かさ。
好奇心旺盛でおしゃべり好きなボスニアの人たち。また、 お節介なほど親切で、遠い異国の地からやって来たあなたが困っている様子を見て放っておけない優しい人々です。
「道で迷っていたら、おじさんが助けてくれた。お互い言葉があまり通じなかったけれど、身振り手振りで親切に教えてくれようとして、最後には探していた場所まで連れて行ってくれた」「ふらりと立ち寄ったカフェの店員さんと話が盛り上がって仲良くなった」というような旅人のほっこりエピソードをたくさん耳にします。
また非常に「おもてなし」好きなボスニアの人々。仲良くなって「まあ、コーヒーでも飲んでいきなさい」と誘われたら、ぜひ笑顔で応えてあげて。トルココーヒーをゆっくり飲みながら、一緒におしゃべりを楽しむひとときは最高の旅の思い出となることでしょう。
大切な何かを教えてくれる
前に述べたように、かつて「7つの国境、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字を持つ、1つの国家」と呼ばれた旧ユーゴスラビア。
これからわかるように民族の多様性に富んだ国家でしたが、それがゆえにユーゴスラビア紛争では民族対立が激化、悲惨な結果にもつながることになってしまいました。
6つの共和国の中でも、特に様々な民族が入り混じっていたボスニアは戦火が激しかった国。内戦で一番傷ついた国だと言われており、今でも癒えない傷跡が全土に残されています。
特に国境沿いの町は戦火が激しく、観光地として人気のあるモスタルもそのひとつ。現在は平和と人々の笑顔を取り戻しましたが、町のはずれには未だに銃弾の残る建物がたくさん残されています。
優しくて人懐っこいボスニアの人々の笑顔の裏には、筆舌に尽くし難い悲しく辛い過去が影を潜めているのです。
国とは、民族とは、平和とは、人とは・・・。本当に大切にしないといけないものとは。
美しくもどこか哀愁漂うオリエンタルなボスニアの町は、訪れる者に大切な何かを教えてくれます。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナの未来に貢献できる
「ヨーロッパでも最も貧しい国のひとつ」とも言わるボスニア。まだ癒えぬ戦争の傷跡や様々な問題を抱えながらも、より良い未来のために人々は懸命に努力を続けています。
そんなボスニアの大きな「希望」のひとつが観光業。豊かな自然や美しい街並みを生かして、隣国のクロアチアのように観光で国を豊かにしたいと奮闘しています。ボスニアを訪れることは、訪れた町の人々の経済や明るい未来に貢献できるということにもつながります。
欧米ではだんだん観光地として注目を集めるようになってきたボスニア。きっとこれからどんどんその人気は高まってゆくことでしょう。
日本人がまだ知らないヨーロッパの穴場、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ。その名が広く知れ渡る前に訪れてみませんか?
(小坂井真美)