【2023年開始】旅行にどんな影響がある?クロアチアのシェンゲン協定加盟
みなさん、こんにちは!
クロアチア在住ガイドのまみです。
2023年、新たな一年がスタートしましたね!
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、クロアチアは2023年1月1日より正式にシェンゲン協定加盟国の一員となりました。
シェンゲン協定とは?
「そもそも、シェンゲン協定って何だっけ…?」という方のために、まずは内容を簡単にお伝えしますね。
シェンゲン協定とは『加盟国の間を移動する際、出入国審査なしで国境を越えることを許可する』協定。
つまり、シェンゲン協定に加盟している国間を移動する際は、国境でのパスポートコントロール(出入国審査)がありません。
シェンゲン協定は『ヨーロッパ内の人やモノの移動を自由にする』ことを目的に、1985年6月に調印され、2023年1月現在、今回新たに加わったクロアチアを含めヨーロッパ27ヶ国が加盟しています。
シェンゲン協定加盟国での出入国審査
シェンゲン協定では外国人が各加盟国へ入国する際の条件が統一されており、入国審査は最初に上陸した加盟国で行われます。
ここでひとつ、具体的な例を挙げてみますね。
2023年1月現在、日本からクロアチアへの直行便はないため、中東やヨーロッパ各国の主要空港(パリやフランクフルトなど)で乗り換えてクロアチアへ入国することになります。
例えば、日本出発後、ドイツのフランクフルト経由でクロアチアのザグレブやドブロブニクを目指す場合・・・。最終目的地であるクロアチアも、経由地であるドイツもシェンゲン協定に加盟しているため、入国審査は『入国審査は最初に上陸した加盟国』であるドイツで行われます。
(※クロアチアとシェンゲン協定加盟国間の出入国審査は、陸路・海路については2023年1月1日から廃止され、空路は2023年3月26日から廃止予定です。)
そのため、クロアチア到着時に入国審査は行われず、クロアチアの空港ではパスポートを見せることなく空港外に出ることとなります。
またクロアチアを旅する日本人のみなさんは、クロアチアとあわせて隣国スロベニアにも(主に車や列車など陸路で)足を伸ばされる方が多いのですが、例えば「クロアチアのザグレブから日帰りツアーでスロベニアへ遊びに行く」という時も、原則、クロアチア=スロベニアの国境間でパスポートのチェックは行われません。
旅行中、パスポートは常に携帯しよう
「・・・ということは、クロアチアからスロベニアへ日帰りツアーなどで遊びに行く時はパスポートはホテルに置いて来てもいいということ?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、(下でもお伝えしますが)稀にテロ対策などを目的として、パスポートチェックされる場合もあるので、シェンゲン協定加盟国内の行き来であっても、旅行中は常にパスポートを携帯しましょう。
いずれにせよ、飛行機に登場する際は(クロアチア国内線であっても)身分証明書の提示が求められますし、クロアチアでも日本人は身分証明書としてパスポートの提示を求められることがほとんどです。
またクロアチア旅行中に隣国ボスニア・ヘルツェゴヴィナやモンテネグロなどへも足を伸ばされる方も多いですが、これらの国はいずれも非加盟国です。(※シェンゲン協定加盟国はこちらのページでご確認いただけます)
シェンゲン加盟国から非加盟国(例:クロアチアからボスニア・ヘルツェゴヴィナ)を訪れる際(またその逆)は出入国時にパスポートコントロールがあるので、ご注意ください。
また、シェンゲン協定加盟国に無査証で滞在できる期間は、「あらゆる180日の期間内で最大90日間」と定められています。今後(2023年1月1日以降)はクロアチアでの滞在日数もシェンゲン協定加盟国の滞在期間として算入されることとなります。
短期のクロアチア旅行、ヨーロッパ旅行では気にする必要はありませんが「数ヶ月かけて、のんびりとヨーロッパ周遊を楽しむつもり」という方や、短い期間に何度も加盟国を訪問する予定がある方は、不法滞在にならないように事前のスケジュール計画にご注意ください。
さいごに
(たびレジに登録されている方やクロアチア在住邦人のために在クロアチア日本大使館から2022年12月23日に配信された内容を引用させていただきます。※うち、特に重要な部分はクロたびスタッフが追記した部分は太字・赤字に編集しています。
なお、たびレジで興味のある国(今後ご旅行などを予定されている国)を登録しておけば、各国にある日本大使館から現地の安全情報などを日本語で受け取ることができます。登録は簡単・無料なのでみなさんもぜひ!)
1.2023年1月1日から、クロアチアはシェンゲン協定に加盟します。
クロアチアとシェンゲン協定加盟国間の出入国審査は、陸路・海路については2023年1月1日から廃止され、空路については2023年3月26日から廃止される予定です。
シェンゲン協定加盟国間の移動では、原則、出入国審査は行われませんが、国内の安全確保等を理由に、一時的に国境管理が導入されることがあります。特に日本国籍者のような非シェンゲン協定国籍者の扱いは流動的になる可能性がありますので、シェンゲン協定加盟国間を移動される際は、日本国旅券を常に携行してください。
2.短期滞在目的でシェンゲン協定加盟国へ渡航する場合、パスポートの残存有効期間はシェンゲン協定加盟国の出国予定日から3か月間以上あることが必要です。また、シェンゲン協定加盟国に無査証で滞在できる期間は、「あらゆる180日の期間内で最大90日間」とされています。
2023年1月1日からは、クロアチアでの滞在日数もシェンゲン協定加盟国の滞在期間に算入されますのでご注意ください。
3.長期滞在目的でシェンゲン協定加盟国へ渡航する場合は、滞在国及び経由国の入国審査、滞在許可制度の詳細について、各国の入国管理当局や日本に所在する各国大使館等に問い合わせるなどし、事前に確認するようにしてください。
シェンゲン協定の詳細等については、駐日欧州連合代表部(電話:03-5422-6001、ホームページ:http://www.euinjapan.jp/)にお問い合わせください。
【問い合わせ先】
在クロアチア日本国大使館 領事班
住所:Boskoviceva 2, 10000 Zagreb, Croatia
電話:+385-(0)1-4870-650
ファックス:+385-(0)1-4667-334
メール:consul@zr.mofa.go.jp
ホームページ:https://www.hr.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
上に非常にわかりやすく完結にまとめられていますので、私が再度わざわざ改めてお伝えすることはありませんが、ポイントとしてはクロアチアがシェンゲン協定に加盟したため、今後シェンゲン協定加盟国とクロアチアを行き来する際、原則国境のパスポートコントロールがなくなったとはいえ「いつ必要になるかわからないため、今後もシェンゲン加盟国とクロアチアを行き来する際もパスポートを携帯してください」という点です。
その際、パスポートをスリに盗られないよう、お財布などの貴重品とあわせて、携帯時の管理には気をつけてくださいね。
(2023年1月2日 小坂井真美)
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