今月上旬頃から、クロアチア＝スロベニアの国境にて、度々大きな渋滞が起こっています。
その発端は今月8日から導入されたシェンゲン圏国境出入国審査（パスポートコントロール）に関するEU令。不安な世界情勢を受けて、ヨーロッパでも出入国審査が厳格化され、スロベニアでも対クロアチア国境での審査が今までよりずっと厳しく行われるようになりました（クロアチアは2013年の7月にEUに加盟しましたが、2017年4月現在シェンゲン加盟国ではありません）。
今まではクロアチア＝スロベニアの国境は基本的に出入国審査が緩く、パスポートを提出すれば特に質問をされたり、車の中などをチェックされることもなく、あっという間に通過できていました（すくなくとも私はスロベニア＝クロアチア間の国境の出入国審査で足止めをくらったことはありません）。
ですが、今回出入国審査が厳格化されたことにより、スロベニア国境警察はすべての通行者を入念に審査するようになった模様。そのせいで、国境通過ポイント付近では、酷い時は数時間待ちの大渋滞が起こっているのです。
特に酷いのが、ザグレブからスロベニアのリュブリャナ・ブレッド方面に向かう時に通るルート上に位置するオブレジェ（Obrežje）の国境。ひどい時は国境を通過するのに4時間以上も待たされる日もあったのだとか。
渋滞は全体的に緩和されてきており、最近では平日はあまり混雑することはなくなってきているようですが、まだ週末は混雑しがちなのだとのこと。
これから観光ハイシーズンを迎えるクロアチア。スロベニア＝クロアチア間の国境を行き来する観光客も多く、たくさんの人に影響がでるため、クロアチア国内では「このままの状態が続けばハイシーズンはどうなることやら・・・」と、先行きを案じる声がたくさん挙がっています。
周りのクロアチア人の友達の中には「イースター休暇の時期に家族がスロベニア方面から帰って来たんだけど、国境の混雑のせいで3時間も車の中で待たされたんだって！」「先週、リュブリャナに行って来たけど、国境を超えるのに1時間半もかかった～」なんて、嘆く人もちらほら。
当サイトでわざわざお知らせをしなくても、厳しいのは最初の週週間程度で、そのうちすぐ渋滞は解消するだろうと思っていたのですが、特にオブレジェ（Obrežje）の国境付近はまだ数時間の渋滞が起こる日もあるみたいなので、念のためにお伝えすることにしました。
このまま観光ハイシーズンを迎えてしまうと、本当に大変なことになるため、徐々に状況は改善されるとは思いますが、まだまだ今後について不透明な状況。
クロアチア＝スロベニアの間の国境を超える予定のある方、特にリュブリャナ＝ザグレブ間をバスや車で行き来する予定の方は、旅程に十分余裕を持たせて計画されることをおすすめします。
（特にバスで移動される方は渋滞に引っかかる可能性大なのでご注意ください。通常、乗用車よりもバスの方が国境審査の渋滞に長時間巻き込まれる可能性が高いです）
また、スロベニア国内に通じる高速道路の渋滞状況はスロベニア交通情報センターのホームページ（英語）に掲載されている地図にて最新の状況を確認することができます。
https://www.promet.si/portal/en/1traffic-conditions.aspx
色が赤に近づくにつれ渋滞レベルが酷く、緑に近づくにつれ渋滞がないことを意味します。
状況は日に日に変わりますので、ぜひ最新の状況をご確認ください。
なお、鉄道での移動は国境の渋滞とは無縁ですので、より正確な移動スケジュールを好む方には、鉄道での移動がおすすめです。
【関連時期】
以上お知らせでした！
（2017年4月26日 小坂井真美）
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