度々当サイトで注意喚起を行っていますが、近年ザグレブ市内を走るトラム車内でのスリ被害が多発しています。
この春、2度目のクロアチア旅行にお越しくださった「なかこさん」(ペンネーム)より、ザグレブのトラム車内で実際に体験されたスリ被害に関する詳細なレポートをお寄せいただきました。
これまでに当サイトでご紹介させていただいたスリの手口と非常似ていますが、実際に起きた詳細なケースを多く知っているほど、スリに対する防犯意識が高まり、非常に効果的だと思いますので、なかこさんからご提供いただいた貴重な情報をご紹介させていただきますね。
なかこさんからのお便り
いつも楽しくサイト拝見しております。「なかこ」と申します。24歳会社員です。このGWにボーイフレンドと2回目のクロアチアに行ってきたのですが、ザグレブのトラムで2回、スリ集団に囲まれました。
(事前にクロたびの記事を拝見しておりましたので、いずれも被害には遭いませんでした!)
情報提供させて頂きますので、ブログ記事等で少しでもお役立て頂けましたら幸いです。
【ケース①】
(発生場所)
中央バスターミナルから乗った車内6番線トラム
(状況と犯人の特徴)
比較的空いていた車内で、私がチケットの打刻作業に少し手こずっていたところ、執拗に打刻の仕方を教えようとする女3人組がいました。
(総じて肌が浅黒い20代~30代)
車内が空いているのに異様に体を押し付けてきたので、すぐにスリだと分かりました。私が車内で移動しようと動いても、後ついてきました。
その上、私のスーツケースを踏むぐらいに近寄ってきたので「明らかにおかしいし気持ち悪い!」と思い、呆れ顔で”Excuse me?!”と言ったところ、途中で降りて行き追い払えました。
貴重品は全て小さな斜めがけバッグに入れていた為、盗みようがないと思われたのかもしれません。
【ケース②】
(発生場所)
イェラチッチ広場前から乗車した、中央バスターミナル行きのトラム車内(6番線トラム)
(状況)
「ケース①」発生日と同じ日の帰路で、次は男3人組に囲まれました
(15歳ぐらいの肌が浅黒い少年2人とその父親風のサングラスをかけた40代の男)
彼らはトラムの停留所でターゲットを物色中といった雰囲気で、アジア人でスーツケースをひいた私たちは獲物として捉えられたのでしょう。私たちが乗車するタイミングで、一緒に車内に乗ってきました。
「ケース①」と同様、空いている車内で体を密着させるほど近づいてきたため、これもすぐにスリだと分かりました。
私とボーイフレンドの間に入ってきて、私たちが話そうとすると間に入って、会話できないようにしてきたのです!
男で少しいかつい感じだったので追い払えず「どこから来たの?」などと話しかけてきましたが全てガン無視し、バッグを開く事もせず目的地までじっとしていました。
この3人には目的地で降りるまでずっと囲まれましたが被害はなかったです。
いずれも2019年4月27日に起きた出来事です。
幸いにもクロたびのおかげで「スリがいるかもしれない」と警戒はしていましたが、いざ本当に囲まれてみると心臓がドキドキし、多少の恐怖感を覚えました。
ですが慌てずに毅然として振舞うことがとても大切だとも実感しました。
ぜひクロたびでも注意喚起をして頂ければ幸いです。
今回はスリに遭いかけましたが、クロアチアという国自体は大好きです!
2年前に訪れたクロアチアがあまりにも美しく、今回も旅行することにしました。特にザダルが大好きで、また必ず来ようと決めています。
クロアチアに興味を持ち始めて小坂井さんのブログを拝見し、為になる情報をいつも載せてくれているな、と思っておりました。大変参考にさせて頂きました。
以上、長文失礼いたしました。
(※上記「スリ被害の情報」はなかこさんより頂戴した内容ほとんどそのまま掲載していますが、一部加筆・修正して編集させていただきました)
被害に遭わないためのポイント
今回のケース①の女スリ集団も、ケース②の男スリ集団も、以前クロたびスタッフ自身が遭遇したジプシーのスリ集団と非常に特徴が似ているため、おそらく同一の犯罪集団だと思われます。
(今回のケース①の女スリ集団はこちらの記事、ケース②の男スリ集団はこちらの記事でお伝えした人物だと思われます)
スリは逮捕されても、またすぐに野放しにされることが多いのですが、同じ集団が何度もスリを繰り返しているのだと思うと、本当の本当に腹立しいです!!!
次に(過去記事でお伝えしたことと重複する部分が多いですが)みなさんに知っておいてほしい、トラム車内でスリ被害に遭わないためのポイントをお伝えします。
ポイント① 話かけてくる人に注意
トラム車内でのスリの手口に多く共通しているのが、以前にご紹介したたR・YさんケースやTomonobuさんのケースのように「チケットの打刻の仕方を教えてあげる」としつこく話しかけてくるというもの。
気さくで親切な人、お話好きな人が多いクロアチアですので、なかには悪意なんて全くなく「ひょっとして、困っているのかな?」という親切心や「どこから来たのかな?」というみなさんへの好奇心から話かけてくる人もいるかもしれませんが、残念ですが観光客のみなさんには、スリなのか地元民なのか、なかなか見分けがつかないと思います。
被害に遭わないためにも「トラム車内で話しかけてくる人はスリである可能性がかなり高い」と警戒していただいた方が無難でしょう。
今回のなかこさんのように、スリだと確信したら毅然とした態度・口調で「話かけないで」と伝える、もしくは相手にしない(完全無視を貫く)、スリから離れるという点を心がけてください。
ポイント② 身体を押し付けてくる人はスリ
特に声を大にして言いたいのが「身体を不自然に押し付けてくる人がいたら、間違いなくスリ」だということ。スリでなければ、おかしな変態です(;´・ω・)(笑)
不運なことに、そのようなシチュエーションに遭ってしまったら次のことを心がけてください。
1.「周囲にスペースがあるなら、無理矢理にでも移動する」(相手と距離をとる)
2.「周りが混雑して動けないなら“押さないでください!”などと声に出す」(声を出すことによって、相手に「警戒しているぞ」ということをアピールする)
外国語が苦手なら、日本語でもいいのでひと言声に出しましょう。むしろこのようなシチュエーション、トラブルの際は自信なさげに外国語で言うよりも、母国語である日本語で毅然とした態度で言った方が効果があります。
また、当たり前ですが貴重品が入っているカバンに注意を最大限に注いでください(スリは、あなたの注意が貴重品から逸れることを狙っています)
また、なかこさんが仰るとおり(クロアチアではアジア人在住者はかなり少ないため)ひと目で観光客だとわかるアジア人は、残念ながらスリに狙われやすい傾向にあります。
スリ被害に遭ってしまったら?
お財布の中にクレジットカードを入れている人は、盗難被害に遭ってしまったらすぐにクレジットカード会社に連絡してください。
そのため、万が一の場合にすぐに連絡がつくよう、クレジットカード会社の連絡先とクレジットカード番号を手帳などに控えておくことをおすすめします。
このようにクレジットカードは電話一本でひとまず処理ができますが、スリ被害に遭った時、一番困るのがパスポート。
パスポートがないと日本に帰ることができません。
パスポートを紛失した際に、スムーズに手続きを進められるように知っておきたい手順について詳しくは「【クロアチア治安情報】旅行中スリ・盗難に遭ったらどうする?」をご覧ください。
あなたはスリに狙われやすい?あわせてチェック!(↓↓)
その他のスリの手口・ケースもチェック
スリの出没エリアはザグレブのトラム車内だけだとは限りません。
ザグレブ以外にもスプリットやドブロブニクをはじめ、クロアチア各地に出没しています。
「【必読】クロアチア治安情報┃実録 スリ・ひったくり 日本人被害者の体験談集」では、クロたびスタッフが実際にクロアチア各地で見かけた、耳にしたスリ被害・治安情報および、みなさまからお寄せいただいた実体験を随時UPしています。
少しでも多くのケースを知っておくことは、みなさん自身の貴重品や身を守るきっかけにつながります。
みなさんの安全で楽しい旅のために、ぜひお役立ていただけると嬉しいです。
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※また、当サイトのクロアチア治安情報一覧以外にも、スタッフ・ブログでは時折最新のクロアチア治安情報を発信しています。安全な楽しい旅の準備にお役立ていただけると幸いです。
(2019年7月17日 小坂井真美)
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