こんにちは。いつもクロたびブログをお読みくださりありがとうございます。
下の2つの記事でもお伝えしたとおり、3月22日にザグレブで地震が発生。
3月22日更新(1回目):【現地レポート】ザグレブでM5.5の地震が発生。大聖堂の尖塔も崩れ、市内で被害が出ています
3月22日更新(2回目): 【現地レポート】地震と新型コロナに震撼するザグレブ┃半日経った街、人々の様子
M5.5と日本ではあまり大きな地震とはいえない規模でしたが、耐震構造でない建物、築100年以上の建物がほとんどであるザグレブ市内中心部では大きな被害が出てしまいました。
日本のネットニュースや当サイトのブログ(上の2記事)を見てザグレブで地震があったことを知り、たくさんの日本の方から温かいメッセージを頂戴しました。
「無事ですか?」と私や家族のことを心配してくださるお声も多かったですが、被害がほとんどなかった新市街エリアに住む私は幸い無事です(家族も自宅も無事です)。ご心配くださり本当にありがとうございます。
地震の翌日23日の朝までは、友達の無事を確認したり市内の現状を知るための情報収集に必死。気持ちが張り詰めていたせいもあり「前向きに頑張らないと」と思っていましたが、(余震などのせいで、ゆっくり休めなかったこともあり)23日の午後くらいから急にどっと疲れがでて、ぐったり・・・。自分の中で何かがプツンと切れてしまいました。
「幸い自宅も被災しなかったんだし、市内で被災した友達のことを思えば自分は恵まれている。前向きに頑張らなくちゃ」と思いつつも、「コロナに地震・・・。ザグレブの街もこんなことになってしまって、本当に今後どうなるんだろう・・・」と仕事や生活のことを考えると、つい後ろ向きになり、気持ちがズ〜ンと沈んでしまったのです。
あたたかいメッセージ
そのまま迎えた地震発生2日後の3月24日。2日ほどろくにチェックできていなかったメールボックスやSNSを開けてみると、日本からたくさんのメッセージが届いていました。
たった2日で50件以上も寄せられたメッセージ。
正直なところ、最初は「うわぁ〜、こんなにもメールが!ひょっとして、コロナに続き地震の影響でのキャンセルメール?だとしたら、辛いな~・・・それにしても量が多すぎるな・・・なんだろう?」とドキドキしながら、ひとつずつメールを開封していきました。
寄せられたメールのほとんどが、ザグレブの街や私たちのことを心配してくださるあたたかいものばかり。
家族や友達はもちろん、これまでにクロアチアでガイドさせていただいたみなさん、クロたびおすすめツアーにご参加くださったみなさん、そしてたまたまクロたびの記事をネットで読んでくださった方まで・・・。
「ザグレブで地震があったんですね。とても驚きショックですが、ブログで無事だと知り安心しました。コロナに地震、本当に大変でしょうが、頑張ってくださいね。返信は不要です。ゆっくり休んでくださいね。」
「クロたびを通して紹介してもらったツアーのガイドさん、ドライバーさんもご無事ですか?一日も早い復興を願っています。」
「ザグレブで地震が起きたと知りショックを受けています。ザグレブはたしか、2011年の東日本大震災で、日本のために黙祷を捧げてくれた人々がいたという街ですよね。日本ではあまり大きなニュースとして取り上げられていなくて、どれくらいの被害状況なのかよくわかりませんが、少しでも被害が小さいことを祈っています。」
「被災したザグレブの写真を見て心が痛いです。ザグレブでお世話になった宿のおばさん、親切にしてくれたお店やレストランの人・・・みんな無事か心配です。」
などなど・・・。
あたたかいメッセージを読み進めているうちに、思わずじわり涙が。
頭か身体を忙しく動かしていれば気も紛れるのでしょうが、新型コロナのせいで外出も自粛される今のクロアチア。家にこもってニュースを見ていると、流れてくるのは新型コロナか被災したザグレブ市内の悲惨な様子ばかり。
さすがに気が滅入ってしまっていたのですが、みなさんに頂いたあたたかい励ましのメッセージのおかげで少し気持ちが前向きになりました。
義援金について
ところで、お寄せ頂いたメッセージのなかに数件「ザグレブ地震の支援のための義援金を送りたいです」というあたたかいメッセージを頂戴しました。
(メールをくださった方にもきちんとお返事を差し上げましたが)私自身はノウハウも大したパイプもない人間なので、みなさんのあたたかいお心遣い、お金を無駄にしないためにも、今のところ義援金の募集は考えていません。せっかくのご好意にお役に立てずごめんなさい💦
また、現時点では把握していないのですが、今後どこか信頼できそうな団体さんなどが義援金募集をされているというような情報を手に入れたら、当サイトでお知らせさせていただきますね。
ザグレブ大聖堂で行われていたミサ
ところで、少し話が逸れますが、22日に「家の外はめちゃくちゃさ。地震が起きた時は葉っぱみたいに震えていたよ・・・。」と話してくれた友達が今日はこんな話をしてくれました。
「日本の人も大変な地震を何度も乗り越えてきたんだよね。そうそう、そういえばつい最近、ザグレブ大聖堂でのミサに参加した時、日本の大地震と津波の犠牲者の方のために祈りを捧げたよ。日本の大使さんが”今でも毎年定期的に日本のために追悼ミサを開いてくださるのはおそらくクロアチアだけです”と話されていたよ」と話してくれました。
彼が話す日本の大地震とは、2011年3月11日の東日本大震災のこと。
東日本大震災については当時クロアチアでも大きく取り上げられ、ザグレブの反政府デモ隊が日本大使館前で黙祷を捧げた様子は当時日本の一部メディアでも報道されました。
国や人種が違えど、遠く離れていても、人を思いやるあたたかい気持ちには、不安で傷ついた心を優しく包んでくれる不思議な力がありますね。
柄にもないのですが、みなさんから頂いたメッセージ、なんとかクロアチア、ザグレブの人々に伝えたいな・・・と思い、クロアチア語のメッセージにしてプライベートのFacebookやTwitterに載せてみました。
Twitterはフォローしてくださっているのは日本の方ばかりなので、ザグレブの人に向けてクロアチア語で発信してもほぼ意味がないだろうなぁ〜なんて思いながらも、「誰かの目に留まって喜んでもらえたらいいな・・・」と、ひとまずツイートしてみました💦
クロアチア語のメッセージの内容ですが、ざっくりと日本語に訳すとこんなことを書いています(自分で考えた文章なのに、あえて和訳すると違和感が半端ないです💦)。
ザグレブのみなさんへ
大好きな街、ザグレブで地震が起きてしまったこと、本当に悲しい気持ちでいっぱいです。
ザグレブの事を心配し、ザグレブに想いを馳せるたくさんの日本の方から、私の元へメッセージが届きました。
特にザグレブへ旅で訪れたことがある日本の人々は、地震で美しい街と人々が傷ついてしまった光景を写真で見て、心を痛めています。
少し前、ザグレブの大聖堂で東日本大震災の追悼ミサがあり、ザグレブのみなさんは日本のために祈りを捧げてくださいました。9年もの月日が経った今でも日本のために毎年追悼ミサを行ってくださる海外の街は、ほとんどないでしょう。
日本は私たちが辛い時、クロアチアが寄り添ってくれたことを忘れていません。
日本は遠い国かもしれませんが、心はクロアチアと共にあります。
どうか安全な場所で、身体を暖かくしてくださいね。応援しています。
一方、プライベートのFacebookアカウントは数年間放置していたのにも関わらず、数十人のクロアチア人の友達から「ありがとう、日本」と暖かい返信がありました(*^^*)
ドライバーやガイド、宿経営をしてこれまで多くの日本人観光客のみなさんと関わりあってきたクロアチア人の友達からは「あったかいメッセージ、本当にありがとう。メッセージをくれた日本のみなさんによろしく伝えてください」と個別に連絡までありました。
メールをお寄せくださったみなさん、(そしてメッセージの有無に関わらず)ザグレブに想いを馳せてくださっているみなさん、本当にありがとうございます。それから、まだ返信を差し上げることができていないみなさん、ごめんなさい。でも、すべて嬉しく拝読しています。
新型コロナのせいでずっと自宅にこもるしかなく、心配だけが募っていた毎日。今回の件で人との繫がりが心の平和を保つためにいかに大切であるのかということを、みなさんのおかげで実感することができました。
心配ばかりしてモンモンとした時間を過ごしていましたが、心配ばかりしていても何も良くならないので、また気持ちを切り替えてぼちぼち前向きに頑張ろうと思います。
日本でもじわじわと新型コロナウイルスが広がり、さらに残念なことに東京オリンピックの延期も発表されましたね。日本、クロアチア、世界中で、多くの人が不安な日々を過ごされていることと思いますが、みなさんも健康だけにはお気をつけて、どうかお元気で。
いつも温かく当ブログをお見守りくださり本当にありがとうございます。
2020年3月24日
ザグレブより、感謝を込めて
小坂井真美&ヴェドラン・ミヤニチ
クロアチア大地震被災地への募金、支援について
この度、駐日クロアチア共和国大使館による支援金受付のため口座が開設されました。
ご興味をお持ちくださる方はこちらの記事(【クロアチア大地震義援金】駐日クロアチア共和国大使館が寄付金の口座を開設)をご覧ください。