6月上旬の週末、自宅があるザグレブを飛び出して、海辺のリエカとノヴィ・ヴィノドルスキへ行ってきました!
いつもの私なら(別にリエカが嫌い、魅力がないというわけではありませんが、リエカに行くなら近郊のオパティヤにのんびりしに行きたいな・・・とつい思ってしまうので)「リエカへ遊びに行こう!」とはなかなか思わないのですが、出発の3日程前に友人が「ねえ、この週末、ノヴィ・ヴィノドルスキに行かない?」と誘ってくれたので「うん!もちろん!」と即返答。
(※「リエカに行かない?」ではなく「週末、ノヴィ・ヴィノドルスキに行かない?」とのお誘いでした(笑))
これまで私はノヴィ・ヴィノドルスキに行ったことがなかったので、電話で誘われた時「あれ~?ノヴィ・ヴィノドルスキってどこだっけ?」と思いつつも、どこでもいいのでザグレブの外に飛び出して気分転換したかったので、友人に詳細を尋ねることもなく二つ返事。
「OK!よかった!じゃあ、また詳しいことはあとでね☆」と彼女が電話を切ったあと、「ノヴィ・ヴィノドルスキってどこだっけ??」とGoogleMapで調べると、ザグレブから車で2時間くらいの距離。
ザグレブから近いので日帰り旅行だと思い込んでいたのですが、その夜追ってくれた電話で「金曜日に出発するよ!リエカに住む私の親戚がちょうど金曜日にザグレブからリエカに車で戻るから、それに乗っけてもらうの。
で、金曜日は親戚のリエカの家に泊まって、土曜日にノヴィ・ヴィノドルスキに移動して・・・。お姉ちゃんがノヴィ・ヴィノドルスキにサマーハウス(別荘のアパート)を持ってるから、そこで週末を過ごそう!
で、ノヴィ・ヴィノドルスキには日曜日か月曜日あたりまでいようかなって思うんだけど、どう? まあ、天気予報によると、今週末はあいにくの空模様みたいだし、向こうに行ってからいつザグレブに帰ってくるか決めようか」と友人。
「えっ?!リエカにも行くの?しかも日帰りじゃないの~??先に言ってよ(笑)」と心の中でつっこみながらも、誘ってもらえて嬉しかったですし、なんだかいろいろ疲れてしまっていたので「そんなゆる~い旅もいいな~。友達にすべてをゆだねよう・・・」と思い、何も聞かずに「OK!わかった!楽しみにしてるね」とだけ返事して、ワクワク金曜日にザグレブを出発しました(*´ω`*)
実は、私がリエカを訪れたのは5年前の1度きり。
(3年程前に仕事でリエカの病院をちょろっと訪れたことはあるので、厳密には2度足を運びましたが、2度目に訪れた際は街中は一切歩かなかったのでノーカウントです(笑))。
しかも以前に訪れた時は観光名所をさっと巡っただけで、じっくりと街散策をしなかったので、今回の体験は新鮮で思った以上に楽しかったです。
今日はそんなリエカで過ごした半日の様子をレポートします♬
一番楽しみにしていた場所「トルサット城」
金曜日の夕方にザグレブを出発して、その日は友人の親戚のリエカのお家(アパート)で一泊お世話になりました。
お家に着いた頃には夜で真っ暗。周りの景色が良く見えませんでしたが「朝起きたらベランダから海が見えるわよ!クルク島も!」と奥さん(友人の親戚)。
(↑)朝起きるとその言葉のとおり、遠目に海と島が見えて思わずテンションが上がりました♬
その日、友達は15時頃まで大事な用事があったので、それまでひとりでリエカをぶらぶら散策して時間をつぶすことに。
朝8時半頃にお家を出て、真っ先に向かったのはトルサット城でした。
トルサット城はリエカ北東の小高い丘の上にある小さな古い要塞。
5年前にリエカを訪れた時、最も心に残った美しい場所がここでした。
ネットで調べたら9時からOPENとのことだったので、それにあわせてお家を出発。
お家からトルサット城まではまっすぐ歩いて行けば25分程度ですが、途中途中の景色を楽しみながら、急がず焦らず、のんびりと歩いてきました。
閑静な住宅地をぶらり、ぶらり・・・。
この日はとても良いお天気で、真っ青な空がとても気持ち良かったです。
(↑)途中、鮮やかなピンク色のキョウチクトウもたくさん見かけました!
ずっと上り坂でしたが、きれいな景色を見ながらだったので全く苦ではなく、あっという間にお城付近に到着。
何故か前回来た時は気がつきませんでしたが、お城近く、トルサット聖母教会の近くにはお洒落な雰囲気のカフェが並んでいました。
「あっ!素敵!ここでコーヒーを飲んでのんびりしたいな」と思ったのですが、トルサット城の中のカフェへ行くつもりだったので、今回はがまん・・・。
カフェの前を通り過ぎて3分後・・・。
ようやくお城に到着しました!
「トルサット城は入場料(10クーナくらい)を取るようになった」と噂で耳にしていたのですが、この日はたまたまなのか(ひょっとしたらコロナウイルスで観光客がいないからなのか)5年前と同じく無料で入ることができました。
お城に到着したのは9時半ちょっと前くらい。
「(コロナのせいで)観光客がいないし、人はいないかな~」と思っていましたが、なんのその。
お城の庭やカフェは、家族との時間を楽しむ地元っ子の姿がちらほら見えました(*´ω`*)
お城のテラス(展望台)はリエカの街並みとアドリア海が一望できる絶景!!
しかもテラスにはオープンカフェがあり、美しい景色を眺めながらドリンクを楽しむことができます。
「お城のカフェでコーヒーを飲もう」と思っていましたが、(朝お家でコーヒーと朝食もご馳走になりましたし)たくさん歩いてのどが渇いたので、コーヒーではなくさっぱりとしたレモネードを頼むことに。
こんな絶景カフェなのに値段は18クーナと、街中のカフェとほとんど変わりない料金設定なのが良心的です。
1時間程トルサット城のカフェでの時間をのんびりと楽しんだあとは、リエカの街中へ向かうことに。
(近日中にYouTubeチャンネル「クロたびしょう」でトルサット城内の様子をもう少し詳しくお伝えしますね☆ 完成して動画を公開したら、また当ブログでも改めてお知らせしますが、よろしければチャンネル登録していただけると嬉しいです(*^^*))
トルサット城からリエカ中心部(観光地エリア)までは長い階段(561段!)で繋がっており、徒歩20~30分程度で到着します。
バスで降りることもできますが、せっかくなので景色を楽しみながら階段をぶらぶら降りて行くことにしました。
階段の途中途中、アドリア海とリエカの街並みがちらり、ちらり。
また階段付近には民家が立ち並んでいて、人々の生活の様子を垣間見ることができます。
景色を楽しみつつ歩を進めているうちに、あっという間に街中に到着しました。
独特の雰囲気が漂う港町、リエカ
いつもなら6月の観光シーズンともなれば、もっとたくさんの人で賑わっていることでしょうが、街を歩く人は地元民ばかりで人が少ないように感じました。
リエカは小さい街で、観光エリアは地図がなくても迷わず街歩きできるほど。
5年前に足を運んだ時はメインストリートのコルゾ通り以外のストリートをほとんど歩きませんでしたが、今回は入り組んだ路地もぶらりぶらりと歩いてみました。
街角では写真のような色鮮やかなウォールアートが施された建物も点在していて、あちらこちらで思わず足を止めて魅入ってしまいました。
ところで、実はリエカがクロアチア領となったのはつい最近のこと。
かつては東ローマ帝国、ヴェネチア共和国、オーストリア帝国などなど、様々な民族や帝国の支配下におかれ、第一次世界大戦後はイタリア領に。
1947年からは 旧ユーゴスラビア領となり、1991年のクロアチア独立と同時にクロアチア領となったという歴史を持ちます。
またオーストリア(ハプスブルク)との所縁が深いリエカは、その街並みもどこかオーストリアチック。
オーストリアとリエカの所縁にまつわるエピソードは「【リエカ観光スポット】町のシンボル「時計塔」にまつわる楽しい豆知識」をご覧ください
だけれども、海が近く開放的な雰囲気があるためか、どこかイタリアのトリエステを彷彿とさせる景色が見えることもあります。
景色に夢中になっていたら、ある人との約束の時間が近づいてきたので、急いで待ち合わせ場所の国立劇場前へ向かいました。
「ある人」とは友人の知り合いで、リエカ出身のイヴァナさんという女性。
(私はひとりでブラブラするのは全く苦ではなかったのですが)「せっかくリエカに来たのに、ひとりで時間を持て余しては可哀そう」とお家に泊めてくださった奥さんがイヴァナさんに電話をかけて「リエカの街案内してあげて!」と、わざわざ紹介してくださったのです(*´ω`*)
前日の夜に突然お願いされたにも関わらず、快諾してくれたイヴァナさん、そしてご縁をつないでくださった奥さんにも感謝! クロアチアはこんな風に親切で優しい人がたくさんいて、どこかへ行く度に人のあたたかさに触れ、心がほっこりさせられます(*^^*)
とっても気さくでおしゃべりが楽しいイヴァナさん。
「どこか行ってみたいところはある?リエカは初めて?」というイヴァナさんに「いや、実は前に来たことがあって、ひとしきり名所は見たことがあるんです」と伝えると、「じゃあ、とりあえず市場でも行ってみましょうか。すぐそこだから」とにっこり。
以前に来た時は市場はほとんど見る時間がなかったので、ワクワクしながらイヴァナさんと一緒に向かいました。
「市場で売っているものはザグレブとあんまり変わらないね~」などと話しながら歩いていると、「ほら、見て!」とイヴァナさんが指さしたのは魚市場の建物。
(↑)指さす方向を見ると、ヒトデや貝の形の美しい装飾が柱に彫り込まれていました。
「わぁ!ほんとだ!以前来た時、建物の細部なんて見なかったから気が付かなかった」と興奮気味に話すと、「リエカの建物にはいろんな装飾が施されていて、それを観察するのも結構おもしろいのよ」とイヴァナさん。
彼女はリエカの現代美術館で働いていて、アートや建築にも造形が深く、一緒に街歩きをしているといろんな発見がありとても楽しかったです。
今まで完全に見落としていましたが、建物の細部をよ~く見ると、街中の至る所に様々な美しい装飾が施されています。(リエカと同様、オーストリアの影響を強く受けたザグレブも同じような傾向があります)
市場をちらっと散策した後は、そのまま港の方へ。
港からしばらく海と街並みを眺めた後、時計塔があるメインストリートの方向へ進みました。
その後、イヴァナさんとおしゃべりしながら「ローマのアーチ」 も見に行きましたが、どうやら修復中のようでカバーがかかっていました(↑)。
(↑)そしてクロアチアの100クーナ札にも描かれているリエカの名所「聖ヴィート大聖堂」も訪れてみましたが、残念ながら閉まって中を見学ですることができませんでした(;´▽`A“
聖ヴィート大聖堂は前回訪れた際も閉まっていたので、またの機会に再訪したいと思います。(3度目の正直で次は拝観できるといいな♬)
トルサット城を含め、あっという間にリエカの観光名所はひとしきり周りきってしまったので、イヴァナさんとカフェでお茶をすることに。
地元っ子に人気で彼女もお気に入りだという、時計塔の裏側にあるカフェ「Cukarikafe」に行くことにしました。
店内も居心地が良い雰囲気のカフェでしたが、せっかく天気が良いので外のテラス席に腰をかけることに。
100%しぼりのオレンジ&リンゴ&ニンジンのすっきりとしたジュースを注文しました。
店員さんがとってもマイペースで、注文を取りに来るのも、ドリンクを運んでくるのも(いくらのんびりしているクロアチア人でさえも「遅いなあ」とぼやきだすぐらい(笑))とっても遅かったですが、ゆったりとした時間を過ごすことができて良い思い出となりました。
リエカへお越しの際は、みなさんもぜひ(時間に余裕を持って(笑))ひと休みタイムに足を運んでみてください。
その後、一緒に現代美術館を訪れた後、イヴァナさんと一旦お別れして、また街中や海辺をぶらぶら・・・。
途中、「おなかが空いたな~」と思いつつも暑さでまいってしまい、何を食べようか迷っていたところ、港の近くで「本日のメニュー”ガスパッチョ”」と書かれた黒板を掲げるお店を発見!
お昼時を過ぎていましたが、楽しそうな地元っ子の姿がちらほら見えたので「きっと人気のお店なんだろうな・・・ガスパッチョなら食べられそう」と、ふらふらと吸い寄せられるように入店。
とりあえずガスパッチョだけ注文してひと息。お店のスタッフさんもとっても親切で居心地の良いお店でした(「GRAD kavana&bar」というお店です)。
ガスパッチョも冷たくて、濃厚な野菜の味が最高でした!しかもこれで25クーナ(約430円)は安い!
この日は(友人との待ち合わせ時間が迫り)もう時間がなかったので食べることができませんでしたが、店内のショーケースにはおいしそうなケーキがたくさん並んでいました♥(↓)
あとでイヴァナさんを含め、リエカっ子に聞いたら「あぁ、あのお店ね!人気のお店なのよ!ケーキもおいしいわ!」と話していました(*^^*)
クロアチアの他のどの町とも異なる独特の雰囲気を持つリエカ。
半日あれば十分に堪能することができるので、クロアチアへお越しの際にスケジュールに余裕があればぜひみなさんも立ち寄ってみてくださいね。
(近日中にYouTube動画でリエカの様子も、もう少し詳しくお伝えしますね☆ 完成して動画を公開したら改めてお知らせしますが、よろしければチャンネル登録していただけると嬉しいです(*^^*))
次回のブログでは、ノヴィ・ヴィノドルスキの様子をお伝えしますね☆
今日も最後までお読みくださりありがとうございました!
(2020年6月19日 小坂井真美)
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