人生を楽しむ究極の教え?「モンテネグロの十戒」 働きすぎの日本人必読!?
「アドリア海の秘宝」に伝わる究極の教え
突然ですが、みなさんは「世界一なまけものの国」と耳にして、どの国が頭に思い浮かびますか?
「僕らの国こそ、その称号にふさわしい」と、きっと勇んで手を挙げるのは南東欧、バルカン半島に位置する小さな国、モンテネグロ。
「アドリア海の秘宝」と呼ばれるこの国には、近年日本でも人気がでてきた世界遺産の街コトルなど、小さくも美しい町がたくさん点在します。
コトルをはじめ、ブドヴァやポルト・モンテネグロなど、近年は世界中のからセレブも夏のバカンスに集うようになったアドリア海のリゾートを抱えます。
青いアドリア海に美しいビーチ、オレンジ色の屋根瓦の街並み・・・
人々はのほほ~んとしていて、のんびりとした時間が流れる、とても素敵な国です。
「あ~。働きづめ、仕事ばかりで毎日辛い・・・」
今回は、そんなあなたにぜひ伝授したい!「モンテネグロの十戒(DESET CRNOGORSKIH ZAPOVIJEDI )」をお伝えします。
では、まずはその十戒をご覧ください!(↓↓)
モンテネグロの十戒
DESET CRNOGORSKIH ZAPOVIJEDI
(モンテネグロの十戒)
1. Čovjek se rodi umoran i živi da bi se odmorio.
(人間は疲れて生まれてくる。そして休むために生きるのです)
2. Ljubi krevet svoj kao sebe samog.
(汝自らの如く、汝のベッドを愛しなさい)
3. Odmaraj se danju, da noću možeš spavati.
(夜によく眠れるよう、日中はよく休息を取りなさい)
4. Ne radi, rad ubija.
(働くべからず。労働は汝を死に追いやる)
5. Ako vidiš nekoga da se odmara, pomozi mu.
(誰かが休もうとしているのを見かけたら、手伝ってあげなさい)
6. Radi manje negoli možeš, a ono što možeš prebaci na drugoga.
(労働はなるべく少なく。他人に与えられる仕事は分け与えてあげなさい)
7. U hladu je spas, od odmaranja još nitko nije umro.
(日陰は救いである。休息を取って死んだ者などいない)
8. Rad donosi bolest, ne umri mlad.
(労働は人を病気にする。若くして死んではならない)
9. Kad slučajno zaželiš raditi, sjedni, pričekaj, vidjet ćeš, proći će te.
(労働の意欲に駆られたら、まずは座すのです。そして待ちなさい。じっと様子を伺うのです。そのうち意欲は消え失せるでしょう)
10. Kad vidiš gdje jedu i piju, primakni se, kad vidiš gdje rade, izmakni se da ne smetaš.
(飲み食いする者を見かけたら、その輪に加わりなさい。働いている者を見かけたら、遠ざかりなさい。彼らの邪魔をしてはならないのです)
モンテネグロのありがたい十戒・・・いかがでしたでしょうか?(笑)
働き過ぎて 疲れたあなたの心に刺さった戒めはありましたか?
戒めの順番や原文が少し異なるパターンもありますが、どのバージョンも言っていることはおおよそ同じです。
お察しの通り、これはもちろんジョーク。でも、モンテネグロはもちろん、筆者が住むクロアチアを含めた旧ユーゴスラビア諸国で広く愛されているジョークです。
モンテネグロの観光地のお土産屋さんなどに行くと、「モンテネグロの十戒」がいろんな言語で書かれたポストカードが売られています(*^^)v
旧ユーゴスラビアの国民性を表すジョーク
旧ユーゴスラビア諸国(以下「旧ユーゴ」)には、それぞれの国民の性格的・習慣的特徴を表す様々なエスニックジョークが存在します。
(※旧ユーゴスラビア諸国=現在のモンテネグロ、クロアチア、ボスニアヘルツェゴビナ、スロヴェニア、セルビア、マケドニア(およびコソボ))
また別の機会に詳しく紹介しようと思いますが、ざっとお伝えすると旧ユーゴ諸国のそれぞれの国民性を表すステレオタイプ(エスニックジョーク)は次のとおり:
●気取り屋の(いつも自分が一番だと思っている)クロアチア人
●頭が良くて優等生、倹約家のスロベニア人
●ボス気取りだけど人が良いセルビア人
●お人よしで不思議キャラのマケドニア人
●すごくいいヤツで聞き上手だけど、話を全く覚えていないボスニア・ヘルツェゴビナ人(※旧ユーゴジョークでボスニア・ヘルツェゴビナ人はおバカの愛されキャラ)
そして今回紹介したモンテネグロ!(↓)
●なまけもののモンテネグロ人
このように旧ユーゴではモンテネグロといえば「なまけものキャラ」が定着しているのです。
モンテネグロのエスニックジョークには、おもしろいものがたくさん存在しますが、その代表作とも言えるのが、今回紹介した「モンテネグロの十戒」
「なまけもののモンテネグロ人」とはあくまでも愛情を込めたジョーク。
モンテネグロの人の多くは怒るどころか、外国からやってきた旅人にどこかちょっぴり誇らしげに「モンテネグロの十戒って知ってる?」とジョークを披露してくれるほどです(笑)
ちなみに、また機会があれば別の国のエスニックジョークもお伝えしようと思いますが、上でお伝えした6つの国の国民性はエスニックジョークとしては非常に的を得たものばかり。
クロアチアに住む人間としては、特に「気取り屋の(いつも自分が一番だと思っている)クロアチア人」という部分に「そうそう!そうだよね!!」と大きく首を振りたくなります(笑)
でも、もちろんあくまでも”ジョーク”。
実際モンテネグロのガイドさんやレストラン、ホテルで働く現地人を知っていますが、彼らは決してなまけもの、仕事をしない人間ではありません。(そしてクロアチア人も気取り屋ばっかりではありま・・・せん(笑))
でも、やっぱり日本と比べるとモンテネグロの人は少し「お気楽気楽、のんびりしている」かな?(笑)
こんな楽しい十戒、ジョークが伝わるモンテネグロ。ぜひみなさんもいつか旅しにいらしてくださいね!
そしてそのジョークの真意を確かめてみてください 😉
(小坂井真美)
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