【クロアチア便り】碧く輝く海「ノヴィ・ヴィノドルスキ」に癒されてきました
こんにちは!
今日は前回のブログ(【クロアチア便り】リエカ観光、トルサット城からの絶景を堪能してきました)の続き、ノヴィ・ヴィノドルスキ(Novi Vinodolski)篇を綴ります。
夏なのにオフシーズンのような街
金曜日、近郊のリエカに1泊した私たちがノヴィ・ヴィノドルスキに到着したのは土曜日の夜。
いつもなら利用客が多くなる夏のシーズンともなれば、リエカ=ノヴィ・ヴィノドルスキ間を結ぶバスはもっと本数があるそうですが、コロナウィルスのせいでバスも減便、1日2本しかありませんでした。
そのため、友人の親戚が夜、リエカからノヴィ・ヴィノドルスキまでわざわざ車で送ってくれました。
リエカからノヴィ・ヴィノドルスキまでは車で約30分。おしゃべりをしながら、あっという間に到着しました。
ノヴィ・ヴィノドルスキで滞在したのは、友人のお姉さんが所有するアパート(別荘)。
クロアチアではお姉さんのように、海辺に別荘を持つ人が珍しくなく、夏になるとよく「海のサマーハウスでしばらくのんびりしてくるんだ」と話すザグレブっ子もたくさんいます。
ちなみにこのアパートはちょっと特別。30年程前、クロアチアが独立戦争をしていた時代に、激しい戦火から逃れるためにお姉さん一家がここに疎開してきて、それ以来、数年間ずっと住んでいたアパートなのだとか。
戦争当時もノヴィ・ヴィノドルスキやその周辺は戦火がおよばず安全だったそうですが、いろんな思い出が詰まったアパートだそうです。
ところで、事前にチェックしていた天気予報では「週末は雷雨時々晴れ」…というかなり微妙な感じ…。
「水曜日からは息子が友達とアパートを使う予定だけど、それまでなら好きなだけいていい」と言うお姉さんのご厚意に甘えて、「空模様を見ながら、ザグレブにいつ帰ろうか決めよう。日曜か月曜あたりに帰ろうか」と当初、友人と話していました。
でも結果的に天気に恵まれ、ノヴィ・ヴィノドルスキには火曜日の朝まで、3泊も滞在してきました(*^^*)
素のままのノヴィ・ヴィノドルスキ
いつもなら、6月ともなればちょっと早い夏のバカンスを楽しむ旅行客で賑わうというノヴィ・ヴィノドルスキ。
クロアチア国内はもちろん、スロヴェニア、オーストリア、ドイツ、イタリアなど近隣諸国からのバカンス客で街は活気に満ちているそうです。
でも、今年はコロナウィルスの影響で世界中で観光客が激減している状態。ここクロアチア、ノヴィ・ヴィノドルスキも例外ではありません。
滞在中に立ち寄ったカフェやレストラン人々は「いや~!今年は本っっ当に観光客が少ない!!夏なのに、こんなにこの街が静かなのはいつ以来だろう」と話していました。
2日目の夜、ふらっと立ち寄った海辺のレストランのオーナーさんらしきおじさんも同様のことを話していました。
リラックスしすぎてレストランの名前を控えてくるのを忘れてしまったようなのですが、旧市街の海沿いの一角にあるレストラン(もし名前がわかったら追記しますね!)。
訪れたのは19時とかき入れ時にも関わらず、お店をのぞくと店内はがらがら・・・。
「やってるのかな?・・・他に行こうか・・・」と話しつつも、テラス席から海が見えて素敵だったので(↑ 写真)、しばらく勝手にテーブルに腰をかけて待っていると、オーナーさんらしきおじさんが「いらっしゃい、待たせてごめんよ」と出てきてくれきました。
「今年は観光客が少なくてね・・・地元民も人口が少ないから、最近あまりお客さんがこないんだよ」と笑うおじさんに「本当、困っちゃいますよね。私たちもガイドをしているので同じような状態なんです」と友達人(今回旅に誘ってくれた友人も私と同じく観光ガイドの仕事をしています^^)。
どうやらオーナーのおじさんはザグレブに家があるそうですが、夏の観光シーズンはここでレストランを営んでるのだそう。
「本当に困ったね・・・コロナのせいで・・・。でも、まあ、こんなゆっくりできる夏も悪くないさ。来てくれてありがとう」と笑って、食後にはワインをご馳走してくれました(*´ω`*)
ちなみに(このレストランが気になる!という方のための情報としてお伝えすると・・・)友人はスズキのグリル、私はイカのリゾット、そしてシェアするサラダをひとつを注文したのですが(たまたまだったのかもしれませんが)料理のお味は普通。
スズキは新鮮でしたが、イカのリゾットは味がぼやけていて正直「微妙」なお味でした(^^; ひょとしたら、何かを入れ忘れていたのかも・・・。
料金はスズキのグリル(別途副菜も)、リゾット、サラダをあわせて270クーナ程度。チップをあわせて2人で300クーナ(5100円)お支払いしてきました。
おじさんの優しいお心づかい、そして黄昏るアドリア海を見ながら友達と食事を楽しんだひとときを想うと大満足!!
リゾットの味はちょっと残念でしたが、このレストランに立ち寄ったことは良い思い出になりました(*^^*)
ちなみに、このレストランからの景色とジャズをあわせて作った動画を先日公開しました(↑)
よろしければリラックスタイムにご覧いただけると嬉しいです。
なお、コロナウイルスの影響で観光客が激減して、まだ休業中のホテル、カフェやレストランもたくさん見かけたノヴィ・ヴィノドルスキでしたが、地元民しかほとんどいない素のままの街を感じることができたのは貴重な体験でした。
「何もない」ノヴィ・ヴィノドルスキ
街の旧市街にはこれといった見どころ、観光スポットはありませんが、とにかくそぞろ歩きが楽しい街。
とっても小さな街なので、地図も必要ありません。(街の中心地の広場から海までは、まっすぐ行けば10分もかからないような広さです)
心と足が赴くままに、ぶらりぶらり…。
たまに地元っ子の姿が見えるだけで、石畳の道にはほとんど人影はありませんでした。
民家の軒先には、しっかりと手入れされたお花たちがあちらにもこちらにも。
(↓)こちらは手作りの植木鉢に植えられた木々。
可愛らしい魚のイラストに目が惹かれました。
またノヴィ・ヴィノドルスキで印象的だったのが、可愛らしい民家の扉たち。
それぞれ個性的な色、デザインのものが多く、
見ているだけでなんだかワクワクした気持ちになりました。
つい「トントン」と鳴らしてしまいたくなるような取っ手(何という名前なのかど忘れしてしまいました(^^; )が右上についた素敵なドアも(↓)
なお、日曜日の朝に散歩をした時、たまたま教会の前を通ったのですが、ミサを終えた地元の方たちが教会前に集っておしゃべりを楽しんでいました(↓)。
「せっかくだから、ちょっとお祈りをしていきたい」と言う友人に「ゆっくりしてね。しばらくそのあたりで写真を撮りながらぶらぶらしてるから」と伝えて、教会の周りをフラフラ・・・。
人気がない道をとぼとぼ歩いていると、突然ふわっといい香りに包まれました。
そして上からぶ〜んとハチの羽音が聞こえてくるので、顔を上げると頭上には大きなイチジクの木が!
まだ熟していませんでしたが、たくさんの実をつけていました。
お祈りを終えた友人と、またぶらりぶらり・・・今度は海を目指して歩きました。
(↑)これはその途中、別の小さな教会の前で見つけた大きな木。
「あっ、なんか実がついてるよ!」という私に「Dud(ドゥド)の実よ!これ、食べられるのよ♪白いのもあるけど、黒っぽいのもあるの」と話し、パクリと実を口にいれる友人。
「えっ!本当?!」と驚く私に、「いいから、食べてみなさいよ」と笑うので、恐る恐る口に入れると、なんとも言えない味が口の中に広がりました(~_~;)
ほんのりと甘く、でもちょっぴり酸っぱくて・・・おまけにちょっと苦い・・・
あまり美味しくありませんでした(;´▽`A“
あとで「Dud(ドゥド)って、いったい何の実だったんだろう・・・」と調べてみると、どうやらクワの実だったみたい!!
「クワの実ははじめは白く、だんだんと赤く色づきはじめ、熟すと黒紫色になる」と書いてあったので、どうやら私たちが食べたのは熟していない若すぎるクワの実だったみたい。そりゃ渋いわけだ(笑)
友人は「白いのと黒いの、2種類ある」と思っているような話しぶりだったので、今度会った時「黒いのは白いのが熟したやつみたいだよ~」と教えてあげようと思います(笑)^^
ちゃんと熟したクワの実は甘くておいしく、美容と健康に良い成分がたっぷりだとのことなので、またの機会に改めて食べてみたいと思います(*^^*)
幸せそうな猫がいっぱい
海辺の街らしく、ノヴィ・ヴィノドルスキでは可愛いにゃんこにたくさん出会いました(*´ω`*)
飼い猫っぽい子もいましたが「きっと街ネコとしてみんなにお世話してもらっているんだろうな・・・」という子たちもたくさん見かけました。
みんな毛並みがよくて
とっても人懐っこい♥
「おいで~」と声をかけるとスリスリ~と寄って来てくれる子がほとんどでした。
きっと街の人に大切にされているのでしょう(*´ω`*)
人に対する警戒心がなさすぎる人懐っこい子ばかりでした♥
街中を歩いていた時、地元民らしきマッチョでイカツイ風貌のおじさんが道行くネコに「お前、ここにいたのか!ほら、こっちにおいで~」と優し過ぎる猫なで声で話しかけ、それに応えるようにネコも「にゃ~にゃ~」と何か言っている姿を見かけました。
一生懸命に返事をするネコも可愛らしいけれど、ネコにデレデレの様子のおじさんの姿に癒されました(笑)(*´ω`*)
また、街のバスターミナルでは朝ごはん(早朝6時過ぎ!)を食べに来ている子を見かけました。
きっとターミナルのスタッフの方が毎日お世話しているのでしょう。
心から安らぐ時間
今回、急遽友人に誘われて訪れたリエカとノヴィ・ヴィノドルスキ。
特にノヴィ・ヴィノドルスキの海をぼ~っと眺めた時間は心からの癒しとなりました。
今年はコロナウイルスの影響でほぼ”無職”の状態となってしまった私( ノД`)4月くらいまでは頭を抱えていましたが、悩んでもどうしようもない!
今では「こうなったら、せっかくの自由な夏を楽しもう!」と完全に吹っ切れて、クロアチアの夏を謳歌しています(笑)
クロアチアに住み始めてもうすぐ8年・・・。
観光業に携わる者として仕事柄、夏は一番忙しい時期で、毎年夏は毎日休みなく必死に働いていたので、せっかく長くクロアチアに住んでいるというのに、まともにのんびりとクロアチアの夏を楽しんだことがありませんでした。
たまに休みができたとしても、毎日たくさん届くメールや次の仕事のことなどで頭がいっぱいで、心が休まる時間が皆無💦
でも、今年はコロナのせい(おかげ?(笑))で仕事とは疎遠の毎日。「もうこんな夏はしばらくないかもしれない・・・」ということで、最近は遊ぶこと、クロアチアの夏を心から満喫することに専念しています。
でも、一方で暇になって時間を持て余すと、今まで心の底に沈めて見ないふりをしていた悩み事(仕事とは全く関係のない別の悩み事です)がふつふつと沸き上がってきて、今回友人に誘われてザグレブを出発するまでかなり心が病んでいました(苦笑)💦
そんな私の心の内を知ってか知らずか「ノヴィ・ヴィノドルスキへ行こう!」と誘いだしてくれた友人。
悩み事に真剣に耳を傾けてくれ、ひとりでの時間もさりげなく設けてくれた親友に心から感謝・・・!
友達とたくさん話して、ひとりで澄んだ海を見て、波の音に耳を傾けているうちに自分自身のことが今までよりよく理解でき、スッと心が軽くなりました。
おかげで長い間ずっと見ないふりをしてきたけれど、実はしんどかった悩みの解決の糸口が見えたような気持ちです✨
今回、友人と週末を海で過ごして、昔、高校時代にお世話になったご高齢の恩師が卒業間際のある授業中こんな話をしてくれたのをふっと思い出しました。
「君たちはこれから長い人生でたくさんの人に出逢い、友達もたくさんできるでしょう。
でも、僕の歳になって人生を振り返り「本当の友達、親友」と呼べる人は、きっとほんのひとりか、ふたりであることに気づくはず。どんなに多くても片手で数えることができるくらいでしょう。3人も見つけられたとしたら幸運です。
そんな人を見つけて大事にしてくださいね」
この言葉が今でも強烈に心に残っています。
10年近い付き合いの彼女は、きっとそのひとりなんだろうな・・・と、ふと思いました。
私よりひと回り上で人生経験豊富な素敵な女性。遠いクロアチアでそんな親友に出逢えたことに感謝です🍀
(↑ 私を心の底から癒してくれたノヴィ・ヴィノドルスキの景色と波の音を動画にしました(*^^*) よろしければみなさんのリラックスタイムにお役立ていただけると嬉しいです)
碧く輝く海にひたすら癒されたひととき。私はこの週末を一生忘れることはないでしょう✨
「美しい海以外何にもない」ノヴィ・ヴィノドルスキは「あぁ、なんだか最近疲れちゃったな・・・。癒されたい」という方にぴったりの場所。
(コロナウイルスの影響で今年の夏は日本からクロアチアへの旅行は難しいと思いますが)癒しが必要なみなさん、ぜひ羽を伸ばしにいらしてくださいね!
今日も最後までお読みくださりありがとうございました。
(近日中にYouTube動画でリノヴィ・ヴィノドルスキの様子をもう少し詳しくお伝えしますね☆ 完成して動画を公開したら改めてお知らせしますが、よろしければチャンネル登録していただけると嬉しいです(*^^*))
【ノヴィ・ヴィノドルスキ観光情報】
【クロアチア】ノヴィ・ヴィノドルスキ観光基本情報┃見所・観光シーズン・アクセス方法など
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2020年6月20日公開:【クロアチア便り】リエカ観光、トルサット城からの絶景を堪能してきました
(2020年6月20日 小坂井真美)
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「クロアチア語を勉強してみたい」「クロアチア語って、どんな言葉なんだろう?」という方はもちろん、「これからクロアチアに行く予定!ちょっと言葉を覚えて、より心に残る、出会いや発見のあるクロアチア旅行を楽しみたい」という方もお手に取っていただけると嬉しいです。