『花と猫の楽園』クロアチアのイロビク島で過ごした一週間【旅日記】

 

先月、とある仕事でクロアチアの小さな島『イロビク(Ilovik)』に一週間滞在しました。 

 

とある仕事・・・とは、水中考古学をテーマにしたドキュメンタリー番組の撮影。

 

イロビク島周辺で行われた水中考古学の調査現場(古代ローマの沈没船の調査)に現地コーディネーターとして参加してきました。

 

 子供の頃から漠然と考古学に憧れや興味を抱いていたこともあり、今回このお仕事のお話を頂けて、すごくワクワク嬉しい気持ちでいっぱいでした!

 

(話が広がり過ぎてしまうので、水中考古学の調査現場での話は、また機会があれば別途まとめてお届けしますね!) 

 

 

これまでに数々のクロアチアの美しい街や島々を訪れてきましたが、イロビック島は特に『心惹かれる何か』を感じました。

 

 ザグレブの自宅に愛娘と愛猫(それから夫も(笑))を残してプチ単身赴任の一週間。

 

出発前は「一週間離れ離れになって寂しいな・・・心配だな・・・」と不安もありましたが、島で過ごした時間は忘れられないとっておきの思い出になりました。

 

今回はイロビクの魅力、島で感じたことをみなさんにシェアしたいと思います。

 

イロビク島はどこにある?

 

まず、そもそも「イロビク島ってどこにあるの?聞いたことがない…」という方がほとんどだと思います。

 

日本のガイドブックにはまず載っていないイロビク島。

 

クロアチアには千を超える島々がありますが、あまりメジャーな存在の島ではありません。

 

 

イロビク島のすぐ上にある『ロッシーニ島(Losinj)』や『ツレス島(Cres)』、『クルク島(Krk)』は欧米の観光客には人気ですが、これらの島々でさえ日本語での情報は非常に乏しいエリア・・・。

 

そのため、「イロビクなんて島、知らない。聞いたことがない」という日本人がほとんどだと思います。

 

車がない島

島内で大きい荷物、重い物を運ぶ時はトラクターを使います

 

実際、私も今回の仕事のお話をいただくまでイロビク島については一切知らなかったので、事前に現地の方に電話で聞き込みしたりして情報収集をしました。(クロアチア語・英語でさえもネット情報が乏しいです)

 

ネットで島についてサッと調べた時に「人口170人程度」と出ていたので、「小さな島で、お店もほとんどないんだろうな・・・。」とある程度覚悟はしていましたが、現地の方に「島には車がないよ~。島では車の利用が禁止されているんだ」と聞いて「そこまで小さな島なんだ・・・!」と、びっくり仰天! 

 

 クロアチアには車禁止の小さな島々があると耳にしたことはありますが、実際そのような所に行くのは今回がはじめてだったので「この車社会の時代に車のない生活をしている場所があるなんて…!どうやって暮らしているんだろう?一台くらいあるんじゃないかな?」なんて半信半疑でしたが、本当に車はありませんでした。

 

イロビク島のインフラ事情

素朴な外観のイロビク島郵便局

 

イロビク島の面積はわずか5.51㎢。島の北側に位置する港の周辺に住宅地が集まっていて、近辺には小さな商店が1件、レストランが数件、郵便局が1件あり、島の人々の生活はここに集約されています。

 

 また水道と電気は通っていて、下水道も完備。電話の電波も届き、ネットもつながります。

 

お買い物事情はちょっぴり不便そう(※)だけれど、一般的なクロアチアの街とほぼ遜色ない暮らしができるようで、ほっとひと安心。

 

(※島内には洗剤やトイレットペーパーなどの日用品、牛乳、ソフトドリンク、お酒、日持ちする食品、スナック菓子などを売る小さな小さな個人商店はありますが、特にオフシーズンは不定期の営業。またクロアチア本土や周辺の大きな島(ロッシーニ島など)と比べると値段が高いため、島の方も日用品などのお買い物は基本的にロッシーニ島まで定期的に出かけているそうです。

 

でも、この商店のおじさんも気さくで良い方で、私も島に滞在中、何度か足を運びお世話になりました。また、商店前は島の方のおしゃべりスポットになっていて、お店が開いている時は、いつもおじさんや店員のおばちゃんたちが島民のみなさんとコーヒーを飲みながら楽しそうにお話に花を咲かせていました) 

 

島内にある小さな商店。お店の営業時間中は、お店前に島民のみなさんが集まって楽しそうにおしゃべりされている様子をよく見かけました。

 

それでも、私が今まで訪れたクロアチアのどんな場所よりも辺境チックな所なので、仕事とはいえ、「どんな一週間になるのだろう?」とワクワクしながら島へ向かいました。

 

(※ザグレブからイロビク島までの道中の様子はまた別途、当サイトでお届けしますね。)

 

「見どころ」はない島だけれど…。

聖ペテロ&聖パウロ教会

 

イロビク島には良くも悪くも、これと言った「見どころ」や「観光スポット」はありません。

 

強いて言えば村の中心にある『聖ペテロ&聖パウロ教会』ですが、他にはめぼしいランドマークは特にない小さな島。

 

島での滞在中、毎日朝8時から夜21、22時頃まで仕事があったので、島内を散策する時間はほとんどありませんでした。

 

それでも、「せっかくイロビクに来たんだし・・・。今度またいつ来れるかもわからないような所だし、できるだけ島内を見て周りたい!」と、すきま時間(特に朝)を見つけては、カメラ片手に散策を楽しみました。

 

 優しいイロビクの夜明け

まるで夕日のような優しい朝日

 

イロビク島で特に印象的だったのは夜明けの美しさ。

 

いつも目覚まし代わりに私を起こしてくれるワンパク娘がいないので、「イロビクにいる間は朝ゆっくり起きられるぞーっ!」と、本気で楽しみにしていたのに、いつものとおり、6時過ぎ頃には目が覚めてしまいました(笑)

 

 

だけども、せっかく早く目が覚めても(サマータイムの影響で)日の出が遅く、まだ外は真っ暗。

 

それでも毎朝、ゆったりとした気持ちで夜明けの瞬間を見られるのがささやかな楽しみでした。

 

コーヒーを淹れるためのお湯を沸かしながら軽く身支度。

 

アパートの玄関の扉を開け放ち、コーヒーを飲みながら、海の向こうから日が登って来る瞬間を待ちます。

 

 

時計の針が7時を過ぎて、ようやくうっすら明るくなってくる空。

 

とっても優しくて穏やかなイロビク島の夜明け。

 

 

朝日なのに、なぜかまるで夕日のようなのが印象的でした。

 

 

優しい波音に耳を傾けながら、ピンク色に染まる優しい海と空を眺めていると「今日も良い日になりそう・・・!」と身体の中からエネルギーが湧いて来るのが感じられました。

 

アパートの玄関を開ければ、すぐ目の前は海!

 

それにしても、「玄関の扉を開けたら、目の前がすぐ美しい海!しかも美しい朝日が見える」という贅沢すぎる環境。

 

アパート自体は(清潔・快適で素敵なお宿でしたが)決してゴージャスなものではありませんでしたが、驚くほど心穏やかで幸せな気分に包まれた、贅沢な時間を過ごすことができました。(宿泊したのは『Apartment Romana』というお宿)

 

 

イロビクの朝日が持つ不思議なパワーのおかげなのか、(娘が生まれてからというもの、この1年半程こんな穏やかな朝を過ごしたことがなかったため)ひさしぶりに一人だけの静かな時間を持てたからなのか、定かではありませんが、ザグレブに戻ってきてからもイロビクの夜明けを思い出すだけで幸せな気持ちになれるほど気に入ってしまいました。

 

日が登ったら、朝食までの約半時間、散策するのが島での日課。

 

地図も持たずに足と心の赴くままにブラブラと歩きました。

 

花と猫の楽園

 

『花の島』という異名を持つイロビク島。

 

島を紹介するネット記事には「島内には常緑樹であるホルムオークが生い茂り、民家の軒先にはキョウチクトウやバラをはじめ、様々な花が咲き乱れます」というような文言が必ずと言っていい程書かれています。

 

・・・とはいえ、私が訪れたのは10月の中頃。多くの花が咲き終わっているシーズンなので、あまり期待していなかったのですが、驚くことに(この時期にしては)多くのお花を目にすることができました。 

 

 

一方、予想どおり人の姿はまばら

 

観光シーズンが完全に終わっているため、島内にいるのは、調査チームのみなさんと私たち撮影クルー以外ほとんどが島民の方ばかりでした。

 

 

朝、島の路地を歩けば、聞こえてくるのは波音と鳥のさえずりばかり…。

 

あまりにも静かすぎて、時折虫の羽音までが聞こえてくるほどでした。

 

 

そして時折ふわっと、どこからか漂ってくるお花の良い香り…。

 

ただただ歩いているだけなのに、心の底から穏やかな気分に満たされました。

 

 

そして、散策中何より楽しみだったのが、島内に住む猫たちとのふれあい。

 

ザグレブに残してきた愛娘と愛猫のクロすけ(⁠それから夫も…?!(笑)⁠)が恋しかったのですが、イロビク島の猫たちが毎日最高の癒やしの時間をくれました。

 

 

通りを歩けば必ず出くわすほど、たくさんの猫たちが暮らしていました。

 

 

(↑)木陰や花壇の端っこからそっとこっちを覗くシャイなコ。

 

最後まで近くには来てくれなかったけれど、いつも決まった場所で日向ぼっこしていたコ。

 

 

(↑)いつも朝、港のあたりをパトロールしていた白猫。

 

 

そして特に印象的だったのが2匹の黒猫。

 

(↑)一匹はいつも教会付近をウロウロしていて、そのあたりを通りかかると必ずと言って良いほどよく姿を見せてくれました。

 

 

(↑)ある朝はたくさんスリスリしてくれたと思ったら、「こっちこっち〜」とでも言うように、船に案内してくれたり…。

 

とにかく人懐っこい子で、本当に可愛くて仕方ありませんでした。

 

 

(↑)もう一匹はちょこちょこ、アパートの前に挨拶に来てくれた黒猫。

 

クールであまり近くまで寄っては来てくれませんでしたが、たまたまなのか、いつもアパートに帰ると建物前でちょこんと座って、まるで待っていてくれたかのよう。

 

 

「ひょっとしておなかが空いているのかな?喉が乾いているのかな?…やっぱり野良猫なのかな…。これから冬になって寒くなっていくのに、あたたかい寝床はあるのかな?」などなど、勝手にいろいろ心配していたのですが、ある朝、島の女性と話をして、そんな心配は一気に吹っ飛びました。

 

 

港で白猫ちゃんに遊んでもらっていた時のこと…。

 

「おはよう!今日も元気?あなた、いつも猫を見てるけど、本当に好きなのね」と、島の女性が声をかけてくれました。

 

お姉さんに声をかけてもらって「ここの猫ちゃんたちは本当に人懐っこくて可愛いですね」なんて話し始めたのですが、思い切って「この子たちは地域猫なんですか?それとも、お家があるんですか?」と聞いてみることに。

 

 

すると・・・

 

「安心して!このコたちにはみんなお家があるわよ(ウインク)

 

お家はあるけれど、みんな自由気ままに外で暮らしているの。この島には車がないから、猫たちも安心して外を歩けるのよ。

 

どんどん数が増えないように避妊手術をちゃんとしてるけど、時には子猫が生まれることもある。

 

そうすると、島の人たちでそれぞれ「このコはうちで世話するよ」と決めるの・・・あっ、違うわ(笑)!人がネコを選ぶっていうより、ネコが人を選ぶ感じね、この島では(笑)

 

ネコたちが『この人たちのうちのコになる〜』って、住む家を決める感じかな。

 

うちにも2匹、猫がいるのよ。

 

・・・で、このコはチュボ。彼の猫よ!」

 

チュボとおじさん

 

・・・と、お姉さんが指差す方向を見ると、「そうさ、うちのチュボだよ」っと、笑顔のおじさん。

 

「うちには5匹、猫がいるんだよ〜(笑)」とおじさん。

 

お姉さんやおじさんのお話を聞いて、この島の猫たちはみんなあったかいお家があると知り、心がぱーっと明るく、あったかくなりました。

 

交通事故の心配もなく、美しい海と花に囲まれた環境の中 自由気ままに外を歩けて、島のみんなに可愛がられる猫たち。

 

まさに猫の楽園🐾

 

 

「今回、はじめてイロビクを訪れたのですが、とっても素敵な場所ですね!今度は家族と一緒にのんびり休暇に来てみたいです」と続けると

 

「ぜひ! イロビクが特に美しいのは5月よ5月になると島中の花々が一気に咲くの!

 

この時期は気候も良いし、青い空に碧い海、いろんなお花に囲まれて、とってもきれいなの。

 

島に活気が溢れるのは5月~9月中頃にかけてね。夏になると、島にはたくさんのバカンス客が集まって来るんだけど、特にアメリカから島に来る人が多いわ。

 

かつて、たくさんのイロビクの住人がアメリカへ移住していったの。そういった方々やその子孫たちが今でもイロビクに家を持っていて、毎年夏になるとサマーバケーションを楽しみに戻って来るのよ。

 

夏は街の広場(教会前)で毎晩のようにたくさんの人が集い、とっても賑やかになるの!」

 

 

そんな話を聞いて、気候が良い季節のイロビクもぜひ見てみたいと思う一方で、「バカンス客が多いシーズンだったら、良くも悪くも島の印象が違っただろうな・・・。賑やかな夏も楽しそうだけれど(人が少ない)静かなこのシーズンに来られてラッキーだったかも」なんて思いました。

 

今回の滞在中、島民や調査チームのみなさん以外に、ちらほらと英語を話している(明らかにクロアチア国外から来た)方がいらっしゃったので、「こんな時期にイロビクみたいにマイナーな所にバカンスへ来る方がいらっしゃるんだな・・・」と不思議に思っていたのですが、お姉さんとお話して、その謎が解けました。

 

「のんびりとした時間が流れていて、静かで美しいイロビク島、とっても素敵ですね!ザグレブに帰ったらきっと恋しくなります」と話すと

 

「まあ、夏はこんなに静かではないけれど(笑)

 

私はリエカ(イロビク近郊の大きな港町)出身なんだけれど、結婚してここに来たの。不便なこともあるけれど、たしかに良い島ね。

 

そうそう!イロビク島は世界でもご長寿さんが多い島としても知られているのよ。たしか、日本のどこかの島と、地中海のどこかにある島・・・それからイロビク島と、この3つが特に長生きの人が多い島だと言われているの」とお姉さん。

 

 

お姉さんもうろ覚えだったので、どこが出所のデータかわかりませんが、とにかくイロビク島には長生さんが多いのだとか。

 

一週間イロビク島に滞在して感じたのは『島全体の人々が大きな家族』みたいだということ。そして多くの島民の方がとっても優しくて、すごく親切に接してくださいました。

 

島に来て最初の日、スーツケースを引っ張りながら宿を探して歩いていると、教会の前のベンチで腰かけておしゃべりをしていたおばあちゃんたちが「どうしたの?宿を探しているのかい?」と声をかけてくださいました。

 

 

「Romanaというお宿を探しているのですが・・・」と話すと「あー!ロマナね!この通りをまっすぐ、3分くらい行ったら見えてくるわ・・・って、うちの近所だから、一緒に行ってあげるよ!ついてきなっ!!」とおばあちゃん。

 

おひとりは杖をついていらしたので、「わざわざ申し訳ないので、自分で探して行くの大丈夫です」とお伝えしたのですが「いいよ、いいよ、遠慮しなくて。運動しなきゃいけないからさ(笑)」と親切にお宿のご主人と合流できるまで案内してくださいました。

 

このおばあちゃんたちは毎日教会前の広場でおしゃべりしていて、いつも私の姿を見かける度に笑顔で挨拶してくださいました。

 

 

その他にも、朝散歩していると、毎日決まった時間に決まった場所を歩く方もちらほらいて、3日も経つととちょっとした顔見知りに。

 

朝から夜まで毎日仕事で忙しかったので、島民の方々とゆっくりお話できる時間はほとんんどなかったのですが、街角で見かけるみんなの様子を見ていると「島全体が家族・親戚」のような雰囲気を感じました。

 

そして、「安心して暮らせる平和さ」も。

 

日本でも「平和な田舎では玄関に鍵をかけない」なんて耳にすることがありますが、イロビクでも玄関扉を開けっぱなしにしているお家をちらほら見かけました。

 

 

それから、毎日同じ時間、同じ場所に集まって、笑顔で楽しそうに過ごしている島民のみなさんの姿を見て、(うまく言葉で表すことができませんが)穏やかでシンプルな暮らしの魅力を垣間見たような気持ちになりました。

 

小さな島でのコミュニティーだからこその“しがらみ”や息苦しさ、苦労もあるのかもしれませんが、優しいのんびりとした時間が流れる島での暮らしを垣間見て、「たしかに、この島で暮らしていたら長生きできそうだな・・・」なんて、納得。

 

 

現代的な生活が営まれているけれど、都会の喧騒から遠く離れた 海と花の世界。

 

 

ここで静かな海を眺めて過ごしていると、世の中の物騒で暗いニュースが(良くも悪くも)遠い世界の出来事のように感じます。

 

日本はおろかクロアチアの他の都市からのアクセスも決して良くはなく、これといった見どころはない島。

 

 

そのため「限られた貴重な休暇の時間の中で、遥々日本からわざわざ足を運ぶべき旅の目的地としておすすめするか?」と問われるとすれば正直なところ、他におすすめするべきクロアチアの街や島がたくさんありますが、

 

「クロアチアに住んでいる」

 

「クロアチアでたっぷり時間がある」

 

「ロッシーニ島観光をする予定なので、そのついでに立ち寄ってみたい」

 

「クロアチアに近い国に住んでいるので、クロアチアには比較的いつでも気軽に遊びにいける」

 

という方のなかで「”なにもしない”心穏やかな時間を過ごしたい」そしてなにより「花と猫、海が好き!」という方には、ぜひおすすめしたい素敵な島です。

 

みなさんも、機会があればぜひ『花と猫の楽園』、イロビク島を訪れてみてくださいね!

 

さいごに・・・

刺激的で楽しい時間を過ごした調査船

 

なお、最後になりますが、イロビク島での一週間が本当に最高の思い出になったのは、素晴らしい研究チームのみなさん、撮影クルーのみなさんと時を共にすることができたから・・・というのも大きな理由です。

 

それぞれご活躍されているフィールドは違えど、ひとりひとり全員、自分のお仕事が大好きで情熱を持って取り組まれている方ばかり。

 

また仕事とはいえ、古代ローマ時代の沈没船の発掘現場の立ち合いというロマン溢れる貴重な体験をさせていただけただけではなく、そんなポジティブなエネルギーに溢れた方々とご一緒できて、毎日とても刺激的、楽しくて仕方ありませんでした。

 

 

日頃ガイドの仕事をしていて、数えきれないくらい出会いと別れを繰り返してきている私。「お別れ」には慣れているはずなのに、最終日、港で研究チームのみなさんに別れを告げる時、いろいろな想いと一緒につい涙まで込み上げてきてしまいました。

 

イロビク島での一週間は私にとって本当に特別な思い出の時間となりました。

 

古代ローマ時代のアンフォラ

 

番組の詳細はまだここに書くことはできませんが(※)、今回の撮影に際して、研究チームを指揮されていたザダル大学のイレーナ・ロッシ教授、そしてチームメンバーの山舩晃太郎先生には特にお世話になりました。

 

(※2023年以降になりますが、放送日等が決まったら、また当サイトでもお知らせさせていただきますね)

 

山舩先生はクロアチアを含め、世界各地で水中考古学の調査に携わりご活躍されていて、水中考古学における「フォトグラメトリ」の第一人者

 

水中考古学の発展だけではなく、人類のより豊かな未来までをも願って活動される本当に素敵な方でした。実際にお会いして、いろいろ近くでお話を拝聴することができ、たくさんの学びの他、考えさせられることもあり、素晴らしい経験をさせていただきました。

 

なお、水中考古学について、クロアチアを含む世界各国での山舩先生のご活躍の様子は山舩先生のHP『水中考古学者と7つの海の物語』に綴られているので、ぜひご覧ください。

 

また今回イロビクへ行く前に山舩先生のご著書『沈没船博士、海の底で歴史の謎を追う』も拝読しましたが、これもとっても面白かったです!

【概要】

 

恋人や家族が戯れる海の底で沈没船を発掘せよ! 気鋭の学者の初エッセイ。
英語力ゼロなのに単身渡米、ハンバーガーすら注文できず心が折れた青年が、10年かけて憧れの水中考古学者に。その日常は驚きと発見の連続だった! 指先さえ見えない視界不良のドブ川でレア古代船を掘り出し、カリブ海で正体不明の海賊船を追い、エーゲ海で命を危険にさらす。まだ見ぬ船を追うエキサイティングな発掘記。

 

まだまだしたためたいことはたくさんありますが、どんどん話が広がって終わりが見えそうにありませんので、今回はこの辺で終えることにります。

 

また当サイトはもちろん、YouTubeチャンネル『クロたびしょうでもイロビク島の様子をお届けする予定です。よろしければのぞいていただけると嬉しいです!

 

それでは・・・!

 

(2022年11月6日 ザグレブ在住ガイド小坂井真美

 

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また当サイト(クロたび)では紹介していないお気に入りのカフェやレストランやホテル、お店、各町でのおすすめの過ごし方などなど・・・当サイトには載せきれていない情報もたくさん盛り込んでいます。

 

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