クロアチアはヨーロッパの中でも特に治安が良い国だと言われています。凶悪犯罪も滅多にありませんし、女性も安心して一人旅を楽しんでいただける平和な国です。
とはいえ、世界各国でのテロ事件のニュースも度々報道されるこのご時世、やはり治安面がかなり気になりますよね。そこで今回はクロアチア治安情報と、クロアチアの旅をトラブルに巻き込まれることなく楽しんでもらうために気をつけてもらいたいポイントをお伝えします。
スリや置き引きに注意!
海外旅行で一番遭う確率の高い犯罪のひとつといえばスリ。クロアチアで最も日本人が遭いやすい犯罪もスリです。
毎年、当サイトでも最新の治安情報を更新していますが、声を大にしてみなさんにお伝えしたいこと。それは「くれぐれも、スリに気を付けてください!」ということです。各ガイドブックでも「クロアチアは治安が良い」と紹介されており、実際に町を歩いてみると治安の良さを感じる平和なクロアチア。ですが、それが仇となりスリ被害に遭ってしまう日本人観光客がここ数年急増しています。
スリに遭われた方はみんな口を揃えて「クロアチアは人も優しくて、町の雰囲気ものんびりと平和。ガイドブックでも“治安が良い”と書かれていたので、つい油断してしまいました。まさか自分が・・・」と仰います。イタリアやスペインなど、特にスリが多いと言われるヨーロッパの観光大国と比べると、確かにクロアチアはマシかもしれませんが、やはり油断大敵です。
せっかくの楽しい旅行も、スリや置き引きに遭ってしまうと一気に雰囲気が台無しになってしまいます。嫌な気分になるだけでなく、貴重な現地での時間も無駄に・・・。
筆者は仕事柄、旅のトラブルに遭われた方のサポートをさせていただくことがあるのですが、スリ被害に遭われてがっくりと肩を落としている方も姿を見ると、本当にやるせない気持ちになります。遥々クロアチアへ楽しみに旅にいらした方の思い出に泥を塗る卑劣なスリが本当に許せません。
スリをする相手もプロ、ターゲット となる人物をしっかりと品定めしています。スリのターゲッ トになりやすい人の特徴を学んで、標的にならないようにしっかりと対策をしてくださいね。
それから、ホテルの朝食会場などで、席を確保するためにバッグやスマートフォン等を置いてテーブルを離れるのも禁物です。稀に食事会場での置き引き被害も報告されているそうです。
いくらホテル内と言えど、不特定多数の人が出入りしている食事会場。万が一被害に遭ってしまったとしても自己責任。基本的にホテル側は責任を取ってくれません。置き引きに遭って嫌な思いをしないためにも、「なくなって困るもの」を目が届かない所に置き去りにしないでくださいね。
※ここ数年、ザグレブで『スリ集団』による被害が多数報告されています。今年もまた被害が出る可能性があるので、十分にご注意ください。詳しくは「 【クロアチア治安情報】ザグレブでこの集団を見かけたら要注意!」をご覧ください。
また、去年は特にプリトヴィッツェ国立公園内でのスリ被害も多数報告されました。プリトヴィッツェ観光中はリュックサックを利用される方も多いと思いますが「死角となる場所に貴重品を入れない」など、くれぐれも貴重品の管理を徹底してくださいね。
その他、スプリットやドブロブニクを含め、人気の観光都市でスリ被害が多発しています。人混みを歩いている時、写真撮影に夢中になっている時、集団で歩いている時、混雑したトラムやバスに乗っている時などが、特に狙われやすいようです。「要チェック!スリのターゲットになりやすい人の6つの特徴」もぜひあわせてチェックしてくださいね。
「死角となる場所に貴重品を入れない」「貴重品から目を離さない」「自分は大丈夫と信じ込まない」。これが鉄則です!
ぼったくりタクシーにご用心
海外ではぼったくりタクシーに遭遇することは珍しくなく、残念ながらクロアチアも例外ではありません。稀ではありますが、旅行者の足元を見て運賃をふっかけてくる悪質なドライバーがいるので注意が必要です(特に観光客が多いアドリア海沿岸の町)。
ですが、事前に対策をしていれば、ぼったくり被害に遭う確率をぐっと減らすことができます。下記記事をヒントに、被害に遭わないように用心してくださいね。
不正請求にご用心
レストランやバー、ナイトクラブで代金をクレジットカードで支払ったところ、後日実際に支払うべき金額を大きく超えた支払い明細書が届いたという被害が報 告されています。一晩で100ユーロも満たない金額しか利用しなかったはずなのに、1000ユーロを超える金額が引き落とされていたなんてことも。
また「ナイトクラブで大勢で楽しんだあと、会計時に妙に高いと思ってレシートをチェックしたら、頼んでもいない500ユーロのお酒が勘定されていた」という残念な話を以前、日本人観光客の方から耳にしたことがあります。
クロアチアで不正請求の被害に遭うことは稀ですが、やはり油断は禁物。会計時には支払う前にしっかりとレシートを確認しましょう。
不正には毅然とした態度で“No!”を突きつけ、法的手段(警察を呼んでの話し合い)も辞さないという態度で挑みましょう。絶対に愛想笑いをしないこと。万が一被害に遭ってしまった場合は、とにかく毅然とした態度で相手に納得の行く説明を求めることが大切です。
物乞いは相手にしない
クロアチアは他のヨーロッパ諸国と比べると、ホームレスの方や物乞いをしている方を見かけることはあまりありません。特にドブロブニクやスプリットなどの観光地でそのような方を見かけることはほとんどありませんが、唯一首都のザグレブではたまに見かけることが。
スペインやイタリアなどでは町中で物乞いをするロマ(ジプシー)にしつこくつきまとわれるので用心したほうがいい・・・という話をよく耳にしますが、クロアチアでは滅多にそのようなことはないので身構える必要はりません。ですが、(特にザグレブでは)たまに道を歩いていたりカフェなどで座っていると、物乞いをする子供や小さな子供を抱いた母親などに話しかけられることがあります。彼らは言葉が通じない観光客にも、手のひらを見せながら「マネー、クーナ、ユーロ」などと言いながら近寄ってきます。
決してロマだから、物乞いをする人だから・・・というだけの理由で差別するべきではありませんし、話しかけてくる人を無視するのは大変心苦しく感じると思います。ですが、ヨーロッパの他の国の治安情報でもよく紹介されているように、このように明らかに金銭目当てに近寄ってくる人たちのことは相手にしないのが一番。現地のクロアチア人たちの多くも彼らのことを相手にしません。
筆者も以前に日本人観光客の方から「子供が物乞いをしているのを見て可哀想に感じて小銭を渡したら、“こんな小銭じゃ足りない”という感じで罵られ、結局お札を渡してしまった」というような話を何度か耳にしました。心優しいあなたにとって、きっと相手を無視することは容易いことではないと思いますが、このようなシチュエーションに出遭ってしまったら心を鬼にしてスルーして。
前述したように一度お金を渡してしまうとしつこくつきまとわれ不愉快な思いをすることになるかもしれませんし、「観光客はお金をくれるものだ」と思われると、将来的に別の観光客がトラブルに巻き込まれてしまう可能性にだってつながりかねません。良心が痛むかもしれませんが、不要なトラブルを避けるためにも、目を合わせない、「ノー」以外の返事をしない、相手にしないのが一番です。
テロの心配は?
ここ数年「海外旅行は大好きですが、ヨーロッパでもテロが多発しているので心配です・・・。クロアチアはどうですか(安全ですか)?」というご質問も時々頂戴します。普段クロアチアで住んでいて危険を感じることはありませんが、何が起きるかわからない予測不可能な世の中、筆者としてはこのようなご質問は何とも答え難く、みなさんそれぞれのご判断にお任せするしかありません。
筆者がおすすめできることとしては、クロアチア旅行、海外旅行を決めたら外務省海外旅行登録「たびレジ」にご登録されることです。登録すると滞在先の最新の海外安全情報や緊急事態発生時の連絡メール、いざという時の緊急連絡などの受け取りが可能ですよ!
「【クロアチアの治安】安全に旅を楽しむために知っておきたい7つのポイント」もぜひご覧ください!
クロアチア – 外務省 海外安全ホームページはこちら
それではみなさんのクロアチアの旅が、安全で楽しい旅となりますように!
(2018年1月 小坂井真美)
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「見落とすべきでない観光スポットは?」「おすすめのホテル、レストランは?」「お土産はどこで買えばいい?」など、これまで数えきれないくらい聞かれたご質問に対する答えをギュッと一冊に詰め込みました。
また当サイト(クロたび)では紹介していないお気に入りのレストランやホテル、お店、各町でのおすすめの過ごし方など、当サイトには載せていない情報もたくさん盛り込んでいます。
「クロアチア語を勉強してみたい」「クロアチア語って、どんな言葉なんだろう?」という方はもちろん、「これからクロアチアに行く予定!ちょっと言葉を覚えて、より心に残る、出会いや発見のあるクロアチア旅行を楽しみたい」という方もお手に取っていただけると嬉しいです。