クロアチア大地震被災地への募金、支援について(2020年12月)義援金詐欺にご注意ください【随時更新】
2020年の年の瀬、12月28日・29日と2日連続でクロアチア中部を襲った地震。
当サイトでも何度かお伝えしてきましたが、特に29日の地震はM6.2(震源地の深さは10km)とかなり大きな揺れで、震源地近くの町(ペトリニャやシサクおよびその周辺地域)が甚大な被害を受けました。
【関連記事】
■【ザグレブ現地発レポート】クロアチアでM6.2の地震発生。死傷者も
特にペトリニャは街が半壊状態で悲惨な状態。多くの民家、建物が被災。家を失った方もたくさんおり、負傷者も多数報告されています。
12月30日正午頃のニュースでは、死者は昨日と同じく少なくとも7名が確認されているとのことです。
また私が住むクロアチアの首都ザグレブは今年3月11日に起きたばかりの地震を含めると、今年3回も大きな地震に見舞われたことになります。
(3月の地震では街のシンボルである大聖堂や聖マルコ教会なども含むザグレブ市内の多くの建物が被害に遭い、今も復旧作業が続く中での更なる地震でした・・・)
ザグレブに関しては今年3月の地震の際と比べると、今回(12月28日・29日)の地震はそれほど建物の被災範囲・規模は大きくなかったとのことですが、それでも一部屋根などが崩れ落ちたり、民家の天井や壁にヒビが入るなどの被害も出ています。
【世界各国から寄せられる支援】
今回の地震は3月のザグレブ地震以上に建物の被害、人的被害が甚大。早くもヨーロッパの国々をはじめ、世界各国からクロアチアへの支援が始められています。
なお、3月のザグレブ地震の時と同様、当サイト(クロたび)や私のTwitterをフォローしてくださっている方のなかから「クロアチア地震で被災された方のために支援・寄付をしたいのですが、どこかおすすめはありませんか?」というあたたかいお声をお寄せいただきます。
そこで主にクロアチア現地メディアや政府関連機関の情報をいろいろ比較して、現時点で私がみなさんに「ここなら安心してお伝えできそう」と思う寄付先をリストアップしました。(※ただし、寄付先はみなさんも各自で精査されて、各自で最終的なご判断をなさってください。あくまでも「私が想いを託すなら、ここかな・・・」と思ったところをお伝えします)
なお、以下のリストは今後、新たにみなさんにお知らせしたい寄付先の情報を手に入れたら随時更新する予定です。
(以下のリストに掲載している団体以外にも信頼できる企業や団体の情報も掴んでいますが、現段階では「クロアチア国内からの送金」のみの振込み情報しか開示されていない所もあるので、ここではクロアチア国外からの送金も受け付けている団体のみお伝えします)
【2021年1月12日更新】
この度、駐日クロアチア共和国大使館による支援金受付のため口座が開設されました!
日本国内にお住まいの方にとっては、駐日クロアチア共和国大使館の受付口座への寄付が(高い海外送金手数料も発生しないため)最適かと思われます。詳しくはこちら(【クロアチア大地震義援金】駐日クロアチア共和国大使館が寄付金の口座を開設)にまとめておりますので、ぜひご覧ください。
なお、駐日クロアチア共和国大使館による支援金受付のため口座情報は次の通りです:
■駐日クロアチア共和国大使館(日本在住の方には最もおすすめです!)
【銀行名】三菱東京UFJ銀行
【支店名】渋谷明治通支店
【口座名義】EMBASSY OF THE REPUBLIC OF CROATIA
【口座番号】3229681 (普通口座)
【送金目的】Earthquakes aid
【送金通貨】円
※ここ以下でお伝えする寄付先はクロアチア口座へのお振込みとなりますので、日本などクロアチア国外から送金される場合は海外送金手数料がかかります。
■クロアチア赤十字社(Croatian Red Cross)
【クロアチア国外からの寄付の場合の送金先】※日本にお住まいの方はこちらをご覧ください
BIC(SWIFT)コード:PBZGHR2X
IBAN: HR6923400091511555516
受取人の取引銀行名:Privredna banka Zagreb d.d.
銀行の住所:Radničkacesta50、10000 Zagreb、Croatia
口座名義人の名前:Croatian Red Cross
口座名義人の住所:Ulica Crvenog kriza 14、10000 Zagreb、Croatia
支払いの目的:「クロアチア地震被災地への寄付金(Earthquakes aid)」
(日本の場合、銀行からの送金時に「支店名」が必要になることがありますが、上記はPrivredna banka Zagreb本店の情報です。英語表記なら「HEAD OFFICE」でOKです)
【クロアチア国内からの寄付する場合の振込先】
Banka: Privredna banka Zagreb d.d.
IBAN: HR6923400091511555516
Model: HR 00
Poziv na broj: 770
Svrha: Za žrtve potresa u Hrvatskoj
※法人からの寄付の場合はクロアチア赤十字社へメールにてお問い合わせください(donacije@hck.hr)
※上記寄付先情報の出典:クロアチア赤十字社:https://www.hck.hr/novosti/upute-za-donacije-i-pomoc-pogodjenima-potresom/10649
■クロアチア財務省(Ministry of Finance)
2020年12月30日、クロアチア政府はこの度シサク・モスラヴィナ郡及びその周辺を襲った地震による被災地復興のための義援金の受け入れのために、クロアチア国立銀行(HNB)に専用口座を開設しました。
下記専用口座(クロアチア国庫公式口座)に寄付された義援金はクロアチア財務省によって、救援活動のための支出が管理されるとのことです。
【クロアチア国外からの寄付の場合の送金先】※日本にお住まいの方はこちらをご覧ください
BIC(SWIFT)コード:NBHRHR2XXXX
IBAN:(口座番号) HR12 1001 0051 8630 0016 0
受取人の取引銀行名:Croatian National Bank (クロアチア国立銀行)
銀行の住所:Trg hrvatskih velikana 3, Zagreb 10000, Croatia
口座名義人の名前:Ministry of Finance (クロアチア財務省)
口座名義人の住所: Katanciceva 5, 10000 Zagreb, Croatia
支払いの目的:「クロアチア地震被災地への寄付金(Earthquakes aid)」
※上記寄付先情報の出典:クロアチア国営放送(HRT)公式HP:https://vijesti.hrt.hr/695100/sluzbeni-racun-drzavne-riznice-za-pomoc-stradalima-u-potresu
及びクロアチア現首相・Andrej Plenković(アンドレイ・プレンコヴィッチ)氏のTwitterより
【クロアチア国内からの寄付の場合の振込先】
Broj računa: HR12 1001 0051 8630 0016 0
Državni proračun Republike Hrvatske
※s pozivom na broj odobrenja HR 68 5444 – OIB uplatitelja
【2021年1月15日追記】
※上記のクロアチア財務省の口座にはクレジットカードでも送金可能になりました。詳しくは以下のリンク(クロアチア財務省 HP)をご覧下さい。
海外の口座への送金(寄付)は慣れていないと少し煩雑に思えるかもしれませんが、上記口座情報をメモ(スクリーンショットなど)またはプリントアウトして口座をお持ちの銀行へ足を運び「海外に義援金を送りたいのですが・・・」と銀行員さんにお伝えいただければ解決します。海外送金に必要な基本的な情報はすべて上記に記しています。
ただ、日本から海外口座への送金は手数料が高いのがネック(手数料は銀行によりまちまちです)・・・。
今年3月のザグレブ大地震の際も「日本から海外口座への送金は手数料が高いし、わざわざ銀行に行かないといけないし・・・他に何かみなさんにもっと気軽に募金していただける方法はないか・・・」とかなり悩んだのですが、今回も同様。
ネットでいろいろ調べているうちに、「Go Fund Me」というアメリカ発のクラウドファンディングプラットフォームで義援金を集めているAssociation of Croatian American Professionals Foundation(ACAP)という団体に辿り着きました。(日本語訳するならACAP=「クロアチア系アメリカ人専門家教会」)
■ACAP
協会の公式HPなどで詳しい情報を拝見してみると、ACAPはクロアチア系アメリカ人(クロアチアから移住した方々とその子孫のみなさん)の専門家のみなさんが(クロアチア本国に住む)クロアチア人とクロアチア系アメリカ人の専門的知識の共有やネットワークの形成、および両者間の貿易を促進するために設立された非営利団体だとのこと。
団体のHP:https://www.croampro.com/
ACAPのみなさんは今年3月のザグレブ地震の際も募金活動をされ、そこで集めた多額の義援金を被災したザグレブの病院に寄付した記録もあり、私は信頼できそうな団体さんだと判断しました。
またGo Fund Meは日本では認知度が高くないかもしれませんが、アメリカをはじめ海外では比較的広く知られ信頼されている寄付型クラウドファンディング。2008年にアメリカで創業され、これまでに病気や災害などで支援が必要な人たちのために寄付を募る人たちのプロジェクトを多数サポートしてきました。
みなさんが寄付される金額の5~15%(※)が「チップ」という名の運営費(手数料)が加算されGo Fund Meへ支払われることになりますが、手元にあるクレジットカードを利用してネットで簡単に寄付できるのが最大の利点です。 (※最低1ドル以上。5%、10%、15%のいずれかを選択できるようになっています)
こちらの公式ページにプロジェクトの詳細が書かれていますが、「Croatia Earthquake Relief Fund(クロアチア地震義援金)」と称して新たな募金プロジェクトが12月30日にはじまりました。
今年3月のザグレブ地震で集められた義援金と同様、今回またみなさんから集められる義援金は被災地の人々の支援のために全額使用されるとのこと。また集められた義援金の寄付先はACAPの代表者によって精査の上決定予定とのことです。(詳細はこちらの公式HP(英語)に明記されているので、みなさんもご自身でぜひ精査なさってください)
なお、今回の義援金目標額は$250,000とのこと(約2575万円)。募金活動開始からたった18時間後の現在(クロアチア現地時間2020年12月30日21:00)早くも$54,133(約557万円)が集まっています。
「これならネットで簡単に寄付できるし、やってみようかな!」という方は、下記GoFundMeのリンクにアクセスの上、手続きなさってください。
リンク:
https://charity.gofundme.com/o/en/campaign/croatia-earthquake-relief-funds
なお、みなさんにご紹介するからには、私も試しに、ほんの気持ちばかりですが寄付してみました。
実際に寄付をしてみて手続きの仕方がよくわかったので近日中に画像付きの記事で募金完了までの手順を紹介します。(今日はもう別の記事を仕上げる体力が残っていないので、ごめんなさい・・・(;´Д`) 必ず近日中に記事にしてみなさんにお知らせしますね)
英語で住所表記をしないといけないという点が不慣れな方には面倒かもしれませんが、英語慣れされている方なら1分ちょっと、あっという間に手続きが完了してしまいます。
ちなみに・・・私がこのプロジェクトに寄付させていただいたのは10ドル。いつもクロアチアのおかげで好きな仕事をして生活させていただいているので、本当はもっともっとたくさん寄付して恩返ししたいのですが、今年はコロナのせいで丸一年ニート生活みたいなことをしていたので、今のところ精一杯の気持ちです(苦笑)💦 たった10ドルだけれど、誰かの、何かのお役に立てれば最高に嬉しいです。
でも、このプロジェクト以外にも、いろいろ自分なりに吟味して、微力ながら支援に参加できたらな・・・と考えています。当サイトを含め、クロアチアからの情報発信も引き続き頑張りますね。
義援金詐欺に注意
クロアチア地震の被災地支援を語る募金・義援金詐欺にご注意ください!
現地メディアによるとクロアチア国内外、特にネット上で募金と偽りお金を集める偽団体や個人がおり、今後特に海外(クロアチア国外)で増えることが予想されています 。
ネット犯罪などに詳しい専門家によると「現時点ではクロアチア赤十字社、またはクロアチア市民保護局の公式HPに掲載されている信頼のおける団体のみに寄付するのが最良の選択でしょう」とのこと。
非常に悲しい、そして腹正しいことにまさに火事場泥棒みたいなとんでもない悪人がいるみたいです。
当ページの上記でご紹介した寄付先としては「クロアチア赤十字社」と「クロアチア財務省」が“最良の選択”に該当します。
手軽にできるネット募金は魅力的ですが、今回のクロアチア地震に限らず「支援」「援助」を語った詐欺も少なくないため「(個人で募金活動をしている方なら)どんな人物なのか。どんな団体なのか。どんな活動をしているのか。過去にどのような支援プロジェクトをしていて、実際どれだけ、どのようにお金が動いたか、どこまで透明であるのか」など透明性をしっかりご自身で調べた上で募金先を選ぶことが重要だと思います。
実際、上で紹介したGo Fund Meを悪用して偽の募金プロジェクトを立ち上げ、多くの善良な方からお金を騙して集めた事件も残念ながら過去にあったようです(例えば、健康なのに「重い病気で手術費が必要で・・・」とうそをつき個人で寄付金を集めたケースなど)。
人の善意につけこむ悪質な詐欺はGo Fund Meを含む、いわゆるネットクラウドファンディングサイトに限らず、国や集金方法を選ばず起こっています。ですので、今回みなさんに当ページでお伝えした3つの寄付先は私なりにかなり吟味してご紹介しました。
「慈善団体」や「ボランティア活動」を装って心優しい人々からお金を集め、私腹を肥やすだなんて本当に許せないですね。考えるだけで腹が立ってきます。
ですので、今回ネットでの寄付先をみなさんに紹介するにあたり、GoFundMeやAssociation of Croatian American Professionals Foundation(ACAP)について私なりにいろいろ調べましたが、信頼できる安心なサイト&慈善活動に励まれる素晴らしい団体さんだと判断した次第です。
特にGo Fund Meの「誰がどれだけ寄付したかがオープンにわかる仕組み」(寄付した方が匿名、寄付金額の非公開を求めれば、その方の分はネット上に公開されませんが・・・)が透明性があってとても良いと思い、「ここなら信頼できそう!このサイト・この団体なら寄付してみよう!」と決断しました。
また今後、何か「おっ!これは!」と思う信頼できそうな支援活動があれば、当サイトでみなさんにお知らせしますね。
被災地で不足している物資
最後にクロアチア赤十字社のHPの情報を参考に、現在被災地で必要な物資のリストをご参考までに記しておきます。
【食料品】
小麦粉
調理油
お米
砂糖
お塩
パスタ、スパゲッティ
インスタントスープ
缶詰の魚(ツナ缶、鯖缶など)
缶詰のお肉
ジャムやヌテラなど
牛乳(常温・長期保存可能なもの)
パン
水
果物、ドライフルーツ
クルミアーモンド、ヘーゼルナッツなどのナッツ類
【衛生用品】
ハンドソープ
ヘアシャンプー
歯磨き粉
歯ブラシ
髭剃り用の使い捨てカミソリ
ふきん
ウェットティッシュ
トイレットペーパー
生理用品
子供用のめん棒など
【PPE(防護具)】
医療用サージカルマスク
防護服
手袋
眼鏡または目の保護具
エプロン
アルコールベースの手指消毒剤(防腐剤、抗菌剤)
アルコールベースの使い捨てウェットティッシュ
消毒剤
被災地が一日も早く復興し、辛い思いをされている方々が心からの安心と笑顔を取り戻してくれることを願っています。
(2020年12月30日公開、21年1月15日更新 小坂井真美)
【2020年クロアチア地震関連過去情報】
⇒ 3月22日公開 : 【現地レポート】ザグレブでM5.5の地震が発生。大聖堂の尖塔も崩れ、市内で被害が出ています
⇒ 3月22日公開 : 【現地レポート】地震と新型コロナに震撼するザグレブ┃半日経った街、人々の様子
⇒ 3月24日公開:【ザグレブ地震】日本から届く温かいメッセージに感謝
⇒ 4月22日公開: 【クロアチア便り】ザグレブ地震から1カ月が経ちました
⇒ 12月28日公開: 【速報】クロアチア・シサク市近郊でM5.2の地震発生
⇒ 12月29日公開: 【ザグレブ現地発レポート】クロアチアでM6.2の地震発生。死傷者も
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また当サイト(クロたび)では紹介していないお気に入りのカフェやレストランやホテル、お店、各町でのおすすめの過ごし方などなど・・・当サイトには載せきれていない情報もたくさん盛り込んでいます。
よろしければお手に取っていただけると嬉しいです。
「クロアチア語を勉強してみたい」「クロアチア語って、どんな言葉なんだろう?」という方はもちろん、「これからクロアチアに行く予定!ちょっと言葉を覚えて、より心に残る、出会いや発見のあるクロアチア旅行を楽しみたい」という方もお手に取っていただけると嬉しいです。