小さな美しい街が点在する美しき大地、イストラ。
これまで筆者はクロアチアの数多くの街を歩いてきましたが、その中でも特筆すべき街のひとつはグロジュニャン(Grožnjan)だと思っています。
グロジュニャンは他のイストラ半島の町と同じく、ヴェネチア共和国の支配下に置かれていたことから、その街並みはどこかイタリアを彷彿とさせます。
別名「アーティストの街」と呼ばれるグロジュニャン。
その愛称の通り、小さな街を縫うように伸びる石畳の路地には、たくさんのギャラリーやアトリエがひしめき合っています。
人口100人にも満たないこの小さな街にあるギャラリーやショップの数は、なんと40を超すのだとか・・・!さすが「アーティストの街」ですね。
店内には、アーティストが手掛けたユニークな絵画やアクセサリーが展示されており、気に入ったものがあれば購入することもできます。
グロジュニャンを訪れると、ここがアーティストに愛される所以がきっとわかるはず。
街のどこを歩いても、絵葉書のような美しい風景が目に飛び込んできます。
グロジュニャンが活気づくのは、観光客がたくさん訪れる5月~9月の時期。
特に夏前後の時期は街角がピンクや黄色、オレンジなどなど・・・色とりどりの花で彩られ、美しさに磨きがかかります。
一方、10月末から4月頃までは観光オフシーズン。
この期間は街を離れるアーティストも多いため、ほとんどのギャラリーが冬季休業に入ってしまいます。
ひっそりとした雰囲気に包まれ、人気がないグロジュニャンはどこか寂し気ですが、それはそれなりの美しさがあります。
誰もいない静かな通りを歩いていると、まるでおとぎの国に迷い込んだかのような不思議な気持ちに・・・。
たくさんの観光客が訪れる春から夏の時期には絶対に味わえない魅力を存分に感じることができます。
グロジュニャンはとっても小さい街なので、さっと観光するだけなら半時間で十分なくらい。
でも、一軒一軒ギャラリーやお店を見て回ったり、丘の上に建つ見晴らしの良いカフェでお茶を楽しんでのんびりしているとあっという間に半日が過ぎてしまいます。
公共交通機関を使ってのアクセスが非常に悪いため、車がないとアクセスしづらいのが難点ですが、グロジュニャンはイチ押しの穴場のスポット。
クロアチアへお越しの際は、(他のイストラ半島の街巡りとあわせて)機会があればぜひとも立ち寄ってみてくださいね!
(小坂井真美)
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♥ クロたびスタッフの著書ガイドブック「アドリア海の素敵な街めぐり クロアチアへ」ではグロジュニャンもちらりと紹介しています。よろしければお手に取っていただけると嬉しいです。