先日、クロアチアの『クルカ国立公園』に遊びに行って来ました。
日本ではまだあまり知られておらず、ガイドブックでもほとんど情報がないクルカ国立公園はまさに穴場スポット!
私が行った日も、クロアチア人やヨーロッパからの観光客がほとんどで、アジア方面からは中国人観光客にはちらほら見かけたものの、日本からの旅人には出会いませんでした。
クルカ国立公園はダルマチア地方、世界遺産の『聖ヤコブ大聖堂』がある町としても有名なシベニクのすぐ近くに位置しています。
シベニクやスプリットなどからの日帰り旅行先としても人気のクルカ国立公園ですが、私は前日にザダルに宿泊していたので、この日は朝にザダルからバスでアクセスしました(ザダルからクルカ国立公園まではバスで1時間半程度です)。
クルカ国立公園には入口が何か所かあるのですが、私たちが到着したのはスクラディン(Skradin)という場所。スクラディンから公園内部までは遊覧船に乗って移動します。
気持ちの良い風に吹かれながら、乗船すること約25分。船を下りてしばらく歩くと、無数の滝が連なる絶景が目の前に広がりました。
これは、クルカ公園最大の見所であるスクラディンスキ・ブク(Skradinski buk)。クルカ国立公園がユニークなのは、美しい景色や透き通る水を眺めて楽しむだけではなく、そんな大自然・絶景の中で泳げるという点!(※)
(※2021年1月1日より、クルカ国立公園では園内全域で遊泳が禁止されました。これまで「泳げる絶景」として人気を集めていたクルカ国立公園ですが、来園者・遊泳者の増加により生態系への影響が危惧されたこと、また園内での遊泳中の事故を防ぐため、遊泳禁止となりました。(遊泳禁止になるまでの直近4年間で5件の水難事故がありました))
大滝の下には遊泳区域があり、このように(↓)水遊びを楽しむたくさんの人で賑わっていました。
とは言っても、たしかに人は多かったですが、アドリア海沿いのビーチのような“芋洗い状態”では決してありませんでした。
この日は30度を超えるとても暑い日だったので、まさに水泳日和!「川の水だから、とても冷たいんだろうな」と思っていましたが、予想していた程冷たくなく、しばらくずっと足を付けていたも平気なくらいの水温でした。
清流を見るだけでも十分に癒されるのに、泳げるなんて最高です!
公園内にはプリトヴィッツェ国立公園と同じように遊歩道が敷かれており、清流や緑を眺めながらハイキングを楽しむことができます。
クルカ国立公園の遊歩道は、さっと歩けば1時間程度で回れる距離(約1900m)。写真を撮ったり、途中のんびりと休憩しながらだと2、3時間程度です。
緑と清流に囲まれた公園内では、吹き抜ける風が涼しく、身も心もリフレッシュした気分に浸ることができました。
ちなみに、絶景に心を奪われ、見落としてしまう人も多いのですが、スクラディンスキ・ブクのすぐ側には、昔使われていた水力発電所が残されています。これは1895年に作られた、クロアチア初の水力発電所。
『世界初の水力発電所』はナイアガラの滝にあるアダムス電力発電所と言われていますが、この水力発電所が操業を開始したのは、アダムス電力発電所のわずか2日後。しかも、近隣の町の電力供給が開始されたのは、この発電所の方が1年以上も早かったと言われているそうです。
この水力発電所のおかげで、近隣の町シベニクはヨーロッパ諸国のほとんどの町より早く、電力を得ることができたそうですよ!
夏にクロアチアへお越しの方、スプリットやザダル、シベニクで時間がたっぷりとある方はぜひクルカ国立公園に足を延ばしてみてくださいね。
もちろん、水着やタオルのご用意もお忘れなく!(※2021年1月1日より、クルカ国立公園内全域で遊泳が禁止されています)
クルカ国立公園の詳しい観光情報はこちらにまとめているので、よろしければみなさんの楽しい旅のヒントにしていただけると嬉しいです♪
(2016年6月30日 ザグレブ在住ガイド 小坂井真美)
※2022年7月20日更新
♥ クロたびスタッフ・ブログ、Twitter、Facebookでは日々クロアチア各地の最新気候情報をはじめ、さまざまな情報をお伝えしています。よろしければフォローしていただけると嬉しいです。
またYou Tubeチャンネル「クロたびしょう」もぜひご覧ください☆
【クロたびスタッフの著書もよろしくお願いします】
⇒ ガイドブック「アドリア海の素敵な街めぐり クロアチアへ」著書発売のお知らせ
「見落とすべきでない観光スポットは?」「おすすめのホテル、レストランは?」「お土産はどこで買えばいい?」など、これまで数えきれないくらい聞かれたご質問に対する答えをギュッと一冊に詰め込みました。
また当サイト(クロたび)では紹介していないお気に入りのカフェやレストランやホテル、お店、各町でのおすすめの過ごし方などなど・・・当サイトには載せきれていない情報もたくさん盛り込んでいます。
よろしければお手に取っていただけると嬉しいです。
「クロアチア語を勉強してみたい」「クロアチア語って、どんな言葉なんだろう?」という方はもちろん、「これからクロアチアに行く予定!ちょっと言葉を覚えて、より心に残る、出会いや発見のあるクロアチア旅行を楽しみたい」という方もお手に取っていただけると嬉しいです。