自然豊かなクロアチアで最も名高い国立公園といえばユネスコ世界遺産にも登録されている「プリトヴィッツェ国立湖群公園」ですが、クロアチアにはもうひとつ、知る人ぞ知る景勝地「クルカ国立公園」が存在します。
クルカ国立公園は「ヨーロッパでも最も美しい滝のひとつ」とも称される、知る人ぞ知る穴場スポット!
夏のクロアチアで時間に余裕があれば、ぜひ訪れていただきたい場所のひとつです。
アドリア海沿岸の町、シベニクから北へわずか10kmに位置するクルカ国立公園。人気観光都市であるスプリットからも、公共バスで1時間40分程度でアクセスすることができます。
真っ青なアドリア海とオレンジ色の屋根瓦の街並みが広がる海岸部の町とは雰囲気が一変。水と緑が織り成す絶景が訪れる人々を圧倒します。
公園の名前の由来にもなった、この辺り一帯を流れる『クルカ川』。その全長の約3分の2が園内を流れています。豊かな川の恵みを受けて、周辺にはたくさんの動物や植物が生息しており、その自然の豊かさを伺うことができます。
驚くほど透明度の高く、グリーンに輝く水は訪れる人々をひと目で虜にします。
遊歩道から滝や川を眺めるだけでも十分に楽しめますが、プリトヴィッツェと異なり、驚くことにクルカ国立公園は湖で泳ぐことができるのです!
こんなに美しい大自然の中で泳げるなんて、まさに楽園ですね。そんな噂を聞きつけて、毎年夏になるとたくさんの人が訪れます(※)。
(※2021年1月1日より、クルカ国立公園も園内全域で遊泳が禁止されました。これまで「泳げる絶景」として人気を集めていたクルカ国立公園ですが、来園者・遊泳者の増加により生態系への影響が危惧されたこと、また園内での遊泳中の事故を防ぐため、遊泳禁止となりました。(遊泳禁止になるまでの直近4年間で5件の水難事故がありました))
また園内に位置する「ビソヴァツ(Visovac)島」も忘れずに足を運びたい必見スポット。川の中にぽっかりと浮かぶこの小島には14世紀頃に建てられ、18世紀に再建された修道院があり、辺りには静かで幻想的な雰囲気が漂っています。
※2022年7月20日更新
(ザグレブ在住ガイド 小坂井 真美)