スロベニアを代表する観光地のひとつであるポストイナ。日本ではまだまだ知名度が低いポストイナですが、毎年50万人以上もの観光客が訪れる、スロベニア有数の観光地です。
ポストイナといえば『ポストイナ鍾乳洞』ばかりが注目されがちですが、ポストイナの見所は鍾乳洞だけではありません!そこで今回は、旅行前に知っておくとポストイナ観光がさらに楽しくなる、ポストイナの見所をお伝えします。
ポストイナ鍾乳洞内の見所
まずはじめに、通常の観光コースで見学できるポストイナ鍾乳洞の見所をお伝えします。
【トロッコ列車】
ポストイナ鍾乳洞の最大の特徴といえばトロッコ列車!
ポストイナ観光は、まずトロッコ列車に乗り込んで洞窟の奥深くへ進むことからスタートします。岩壁すれすれを時速約11キロのスピードで颯爽と進むトロッコ列車はスリル満点!(しかもトロッコ列車に屋根はついていません!)
大人でもハラハラ、ドキドキ、まさに冒険家気分を味わえます。
【コングレス・ホール】
広々としたコングレス・ホール
途中トロッコ列車で通りかかる、広々としたスペース。ここは「コングレス・ホール」と名付けられた空間で、かつてはダンス・ホールとして利用されていたのだとか。
1965年に行われた第4回国際洞窟学会以降「コングレス・ホール」と呼ばれるようになりました。頭上に輝く大きなシャンデリアが洞窟内を美しく照らし出しています。
【カーテン鍾乳洞】
カーテン
ポストイナ鍾乳洞には「カーテン鍾乳石」と呼ばれる、まるでカーテンのように薄く光を通す美しい鍾乳石が存在します。
洞窟内のあちらこちらに存在するカーテン鍾乳洞ですが、トロッコ列車で途中通るルート近くにあるものが最も大きく美しいカーテン鍾乳石として知られています。
カーテン鍾乳石は、炭酸カルシウムを含む水滴が、斜めの岩肌や天井などをゆっくりゆっくりと滑るように流れ、床に流れ落ちてしまう前に細い線上に沈殿し、鍾乳石と化したものが少しずつ積み重なりできるのだとか。また、”カーテン”の色は水滴に含まれるミネラルなどの物質によって違いがでてくるそうです。
不思議な美しさを放つ”カーテン”に思わずうっとりしてしまうことでしょう。
【ヴェリカ・ゴラ】
トロッコ列車を降りた観光客がまず目にするのがヴェリカ・ゴラ。
「ヴェリカ・ゴラ」とはスロベニア語で「大きな山」を意味します。かつてポストイナ鍾乳洞では、観光ツアーは長距離に渡る徒歩で行われていた時代があり、そのツアーの最大の目的地はヴェリカ・ゴラだったのだとか。
目的地であるヴェリカ・ゴラに辿り着く頃には、長時間に渡る徒歩観光の疲れのため、イエス・キリストが十字架に貼り付けにされたゴルゴダの丘のように見えたため、このような名前がつけられたのだそう。そんなヴェリカ・ゴラには見方によっては十字架に見える鍾乳石もたくさんあります。
またヴェリカ・ゴラの頂上付近には「ノアの箱舟」と呼ばれる岩があり、19世紀前半にここを訪れた人々のサインが数多く残されています(※現在は鍾乳洞に落書きをすることはもちろん、触れることは厳禁です)。
【ロシア橋】
ヴェリカ・ゴラと「レペ・ヤメ」と呼ばれる白く輝く美しい鍾乳石がたくさんあるエリアを結ぶのが「ロシア橋」。第一次世界大戦で捕虜となったロシア兵によって作られたことから、この名が付けられました。
ロシア橋を渡ると、その先はレペ・ヤメ。「レペ・ヤメ」とはスロベニア語で「美しい洞窟」を意味します。
レペ・ヤメにはいくつかのホール(ぽっかりと開いた広い空間)があり、次にお伝えする「白ホール」「スパゲッティーホール」「赤ホール」なども、レペ・ヤメに位置しています。
【スパゲッティホール】
レペ・ヤメのひとつめのホールはスパゲッティーホール。へんてこりんな名前ですが、無数の鍾乳石が天井から細い管状にぶら下がっている様子から「スパゲッティー」と呼ばれるようになったのだとか。
鍾乳石の成長過程がよくわかるエリアなので、じっくりとあたりを観察してみてくださいね。
【白ホール】
ポストイナ鍾乳洞内で最も白い鍾乳石を見ることができるのが白ホール。
白ホールにある鍾乳石のほとんどが、沈殿したカルサイト(炭酸カルシウム結晶)の中に他の物質がほとんど含まれていないという特徴があるため、このような白い鍾乳石になるそうです。
【赤ホール】
赤ホールは、その名の通り辺り一面が赤い鍾乳石で覆われていることから名づけられたエリア。
ここの鍾乳石が赤いのは、鉄や粘土といった物質が混ざっているため。このように鍾乳石の色は、地表や岩石層から滲出してきた水に含まれる物質の種類によって異なります。
【ブリリアント】
ポストイナ鍾乳洞のシンボルとも言えるのが、「ブリリアント鍾乳石」と呼ばれる高さ5mもの巨大な石筍(上の写真右側)。白くキラキラと輝くその美しい姿から「ポストイナのダイヤモンド」とも称えられています。
ここでもうひとつ注目してほしいのが、ブリリアントの横(写真左)に立つ石筍との色の違い。真っ白なブリリアントと比べると、少し赤みがかっているのがわかるでしょうか?
先程「鍾乳石の色は、地表や岩石層から滲出してきた水に含まれる物質の種類によって異なります」と述べましたが、こうして比べるととてもよくわかりますね。
【コンサートホール】
コンサートホールはポストイナ鍾乳洞内で最も大きいホールのひとつ。長さ65m、幅と高さ40mの広い地下空間です。
ポストイナ鍾乳洞の歴史の中で、最も多くイベントが開催される空間であったため、地面は平らにならされ、現在ではコンクリートで舗装されています。
反響が良いホールのため、名前からもわかるように、今でも年に数回、クリスマスのイベントなどを含めたコンサートが開催されています。
【ホライモリ】
鍾乳洞ツアーの最後にほらイモリを水槽で見物できます (C)Postojna Cave
昔、人々はこの洞窟には獰猛なドラゴンが棲むと信じていたのだとか。
ここには人の肌のような色をしたことから「類人魚」と呼ばれる、大変珍しいホライモリが生息しているのですが、昔の人々はこのイモリのことを「ドラゴンの赤ちゃん」と信じていたそうです。
暗闇と静けさが広がる神秘的な鍾乳洞。現在のように洞窟内が光に包まれることがなかった時代、ここに足を踏み入れた人々は恐怖心と共に想像力をさぞかし掻き立てられたことでしょう。
ホライモリは大変珍しい生き物で滅多に目にする機会はありませんが、鍾乳洞ツアーの最後に水槽で見ることができますよ!
ここで紹介したものの他にも、『洞窟トレッキングツアー』でのみ見学できる所では、さらに多くの美しい鍾乳石を見ることができます。ご興味のある方はぜひ!
⇒ 次のページではガイドブックにはあまり取り上げされることのないポストイナの見所をお伝えします!
ヴィヴァリウム
「より深くポストイナ鍾乳洞について知りたい!」という方は、鍾乳洞に併設しているヴィヴァリウムへ。
ポストイナには130種類もの生き物が棲んでいると言われているのですが、ヴィヴァリウムではホライモリや、洞窟内に棲む様々な虫などを間近に観察することができます。
また、壁の一部には昔ポストイナを訪れた人のサインが残されており、それらもじっくりと見ることができます(※今は洞窟内にサインや落書きをすることは一切禁止されています)
プレッドヤマ城
崖に埋め込まれるように建つプレッドヤマ城。ポストイナ観光の際はお見逃しなく!
日本のガイドブックでは詳しく取り上げられることがほとんどないため、多くの旅行者が見落としがちですが、ポストイナ鍾乳洞の近郊には、まるでファンタジーの世界から抜け出してきたかのようなミステリアスな雰囲気に包まれる『プレッドヤマ城(Predjamski grad)』が存在します。
プレッドヤマ城について詳しくはこちら(↓↓↓)をご覧ください。
●【スロベニア】伝説が渦巻くミステリアスな洞窟城 『プレッドヤマ城』
●ちょっと怖い?ミステリアスな洞窟城『プレッドヤマ城』の伝説
以上ポストイナの見所でした!
(小坂井真美)
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