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クロアチアを訪れるべきではない17の理由┃来ると「後悔」します

ドブロブニクの街並み

近年、日本でも憧れの旅先として人気が出てきたクロアチア。

 

一度訪れた方の多くは「とても素敵な国だった。また行きたい」と口をそろえます。

 

そこで今回はクロアチアに7年住み、現地で観光ガイドをしている筆者が、「クロアチアを訪れるべきではない」17の理由をお伝えします☆

 

クロアチアに来るときっと「後悔」することになるでしょう(笑)!

1. 古すぎる街並み

特にローマ遺跡の町スプリットは歴史の豆知識を頭に入れておくと、街歩きがぐっと楽しくなります

 

とにかくクロアチアの街並みはどこも古すぎるものばかり。

 

比較的新しい建物が多い首都のザグレブの中心地さえ、19世紀末に建てられた築100年以上のものがほとんどです。

 

しかも、スプリットをはじめアドリア海沿岸の街に至っては、中世どころか古代ローマ時代の遺跡や建築物がそのまま残っています。

 

それにクロアチアには日本の都会みたいな、近代的な超高層ビルはひとつもありません。見上げると視界に入るのは、ビルではなく青く広い空ばかり。

 

クロアチアの街中では日本よりも空がガランと広く感じます。

 

「古いものなんて興味ない!見たくないよ!」「雑踏とした街が好きなんだ!青く広い空には興味がない」という方は、クロアチアへ来るとガッカリすることになりますよ(笑)

2. 水が透明過ぎる

 

多くの日本人観光客がクロアチアで感嘆するのは、アドリア海の透明度。

 

海岸から眺めると、水中で泳ぐ魚もはっきりと見えるほどです。

 

しかも透明なのは海だけではありません。

 

プリトヴィッツェやクルカ国立公園に代表されるように、クロアチアでは森の中の湖や川の水も非常に透き通っています。

 

澄んだクロアチアの水を眺めていると、日々せっかく心の中に立てた柵(しがらみ)が流されていってしまうのを感じることでしょう。

 

プリトヴィッツェ

 

ちなみにアドリア海は冷たく、平均的な水温は23℃前後と言われています。地元っ子は4月から10月頃まで平気な顔をして泳いでいますが、平均的な体感温度を持っている日本人なら真夏でも冷たすぎるほど。

 

寒がりの筆者はいつも5分も浸かってられないので、せっかく海に行ってもいつも浮き輪で(できるだけ身体が水に浸からないように)浮かんでいるだけです。

 

「せっかく水着を用意して、アドリア海で泳ぐのを楽しみにしていたのに、水が冷たすぎて泳げなった」という日本人観光客も少なくありません。(※これは冗談ではなく本当の話です(笑))

 

3. 飛行艇のブタになった気分になる

クロアチアにあるハート型の「ガレシュニャク島(Galešnjak)」上空を飛ぶマルコを描いてみました。ザダル近郊にあります。

 

ジブリアニメ『紅の豚』の舞台はイタリア、ギリシャなど諸説ありますが、クロアチアもその舞台の地として噂されています。

 

そんな噂を聞きつけてクロアチアへお越しになる方も少なくありません。

 

以前ガイドとしてご案内した方のなかに「クロアチアのアドリア海を見ながら、”飛べないブタはただのブタだ”というセリフを言ってみたかったんです!!」という男性がいらっしゃったのですが、少年のようなお茶目な様子が今でもとても印象的で心に残っています。

 

どこまでも広がる青いアドリア海と空、オレンジ色の屋根瓦が印象的な街並み。クロアチアのアドリア海沿いには、『紅の豚』の世界が広がっています。

 

ザダル近郊のコルナティ諸島 (C) Kornati NP

 

「飛行艇乗りの連中ほど気持ちのいい男たちはいない。それは海と空の両方がやつらの心を洗うからだ」

 

映画の中でマルコのこんな印象的なセリフが登場しますが、本当にその通り!キラキラと輝くアドリア海と澄んだ青い空を眺めていると、心が洗われるような清々しい気持ちに。

 

クロアチア上空を飛ぶ飛行機の窓から外を眺めてみると・・・あれれ?飛行艇のブタになった気分に?!

 

そして空を見上げれば、どこからともなく マルコの赤い飛行機が颯爽と飛んでくるのではないか・・・

 

きっと、そんな気分になってしまうはずです♬

 

(関連記事: クロアチアがモデルになったと噂されるジブリ映画3選 )

 

4. 箒で空が飛べそうな気分になる

ドブロブニク・・・ではなく、ロヴィニ上空を飛ぶキキちゃんを描いてみました

 

「紅の豚」に続き「クロアチアの街並みが舞台になった」と言われるジブリアニメが『魔女の宅急便』

 

近年、日本のネットでは「ドブロブニク=魔女の宅急便」というイメージが定着しつつあるみたいですね。

 

きっとその影響なのでしょう。ドブロブニク旧市街を歩いていた時に、キキちゃんをイメージしたんだろうな」という恰好をした日本人の女の子たちが一生懸命写真を撮っているほほえましい姿をこれまでに何度か見かけたことがありました。

 

ちなみに、キキちゃんのように空が飛べなくても、ちょっぴりその気分を味わえるのが城壁散策。

 

まるで空中散歩をしているような気分を楽しめますよ。

 

キキのように空が飛べなくても、ハウルのように魔法が使えなくても、ドブロブニクの城壁の上を歩けば空中散歩気分を味わえます♬

 

それから、スルジ山の山頂からの景色もお見逃しなく。

 

風に吹かれてぼ~っと景色に魅入っていると「ひょっとしたら、私も箒で空が飛べるかも・・・?」という気分になるかも!?

 

スルジ山から眺めるドブロブニク旧市街

 

なお「魔女の宅急便の舞台のクロアチアの街=ドブロブニク」というイメージがネットでは定着しつつありますが、筆者が「ドブロブニクよりも一層、魔女の宅急便っぽいな~」と感じるのが、クロアチアのロヴィニという街。

 

(関連記事 : 【クロアチア】ロマンチックな海辺の街、ロヴィニを訪れるべき6つの理由

 

クロアチアへお越しの際は、ドブロブニクとロヴィニ、どちらの方が「魔女の宅急便」に登場する街っぽいか、ぜひ見比べてみてくださいね!

 

5. 時間感覚がおかしくなる

いつもゆったりとした時間が流れるザグレブのズリニェヴァッツ公園

 

ゆったりとした時間が流れるクロアチア

 

そしてクロアチアの人々は実にのんびりしています。

 

そんなクロアチアで数日間過ごしていると「あれ?いつもなんであんなにセカセカと急いで生きていたんだろう?」という気持ちにさせられることでしょう。

 

急いでいるあなたを見ると、クロアチアの人はきっと笑ってこう言うはず。

 

「ポラーコ、ポラーコ(Polako,Polako )」

 

ポラーコとは「ゆっくり」という意味。

 

「何をそんなに急いでいるんだ。ポラーコ、ポラーコ。まあまあ、落ち着いて。コーヒーでも1杯どう?」と。

 

クロアチア時間に慣れてしまったら、帰国した後のいつもの忙しい日常のペースについていくのが大変になるかも?!

 

(関連記事:世界が恋する国クロアチアに学ぶ、幸せな人生を送るための11のヒント

 

6. 曜日感覚もおかしくなる

たくさんのカフェが軒を連ねるザグレブのトカルチチァヴァ通り

 

おかしくなるのは時間感覚だけではなく、曜日感覚も!

 

クロアチアはどの街も、街中はカフェだらけ。

 

特に首都のザグレブは「こんなに乱立して、どうやって商売が成り立っているの?」と不思議に思うくらいカフェがそこら中にあります。

 

しかも気候が良い季節なら、曜日に関わらずカフェのテラス席はいつもたくさんの地元っ子で賑わっています。

 

実際、ザグレブの街案内(ガイド)をしている時、日本人観光客の方に「あれ?今日って週末でした?まだお昼前なのに、カフェが人でいっぱい・・・」と戸惑いながら聞かれたことが数えきれないくらいあります(笑)

 

「いえいえ、今日は平日ですよ~!」と答えると、「やっぱり平日ですよね、今日は!!・・・えぇ?!信じられない!!」と曜日感覚を失う方が続出・・・(*´ω`*) 

 

 

そして続けて「平日の昼前からこんなにカフェが賑わっているなんて・・・。しかも働き盛りの年代の方がいっぱい座っていますよね。クロアチア人って、いったいいつ仕事をしてるんですか??!」と必ず聞かれます(笑) 

 

クロアチア人に言わせれば「ちょっと早いお昼休憩を取っているんだよ」「いやいや、カフェで商談をしてるんだよ。決してさぼっているわけじゃないよ~」と答えるでしょうが、真相はいかに・・・(笑)💦 

 

クロアチアはまるで毎日が週末のような、ほんわり、のんびりとした雰囲気で包まれています。

 

7. お酒のセーブが難しい

ベラスケス作「バッカスの勝利」(Pixabayより)

 

ビールにワイン、ラキヤ(伝統的な蒸留酒)。クロアチア人はお酒が大好き!

 

そしてクロアチア人が自慢する、おいしい地ビールやワインが各地に種類豊富に存在します。日本ではなかなか味わうことができないクロアチアのお酒。

 

しかもおいしいので、ついつい色々試したくて、飲む量が多くなってしまいがちです。

 

「健康のためにお酒は控えるように。『旅行中はビールは1日1本、ワインはグラス1杯までよ!』と釘を刺されているんですが、もう1杯・・・」と、隣に座る奥様の顔色をうかがつつ、ついつい飲み過ぎてしまう方もこれまでたくさん見てきました (*^^*;)(笑) 

 

「健康のため、お酒の量をセーブするぞ!」という方には、おいしいお酒がたくさんあるクロアチアは鋼の意思を保つのが難しい国かもしれません。

 

(関連記事: クロアチア旅行で楽しみたいおすすめワイン )

 

8. 体重計に乗るのが恐ろしくなる

ボリューム満点

 

日本人の好みの料理が多く「クロアチアは食べ物が本当においしかった!」と多くの旅人が喜んでくださいます。

 

シーフードにお肉・・・メニューも豊富なので、毎日飽きることはきっとないでしょう。

 

(関連記事:現地ガイドおすすめ クロアチア料理21選!前菜、メイン、ファーストフードまで )

 

しかも一人前のボリュームが多いのがクロアチア流。

 

レストランにもよりますが、特に地元民が集うローカルなレストランだと「本当にこれで一人前?!」と目を疑いたくなるような量の料理がデデンと乗ったお皿が運ばれてきます。

 

そんなクロアチアを旅行中はダイエットの継続はきっと不可能(笑) 帰国後体重計に乗るのが恐ろしくなってしまうかもしれません。

 

9. スマホのデータ容量なくなる

 

どこを撮っても絵になるクロアチアの美しい景色

 

最近はカメラを持ち歩かず、スマホで写真を撮る人が多いみたいですが、街案内中に「あぁ、写真を撮りすぎてスマホの容量がなくなった・・・いらない写真を消さないと」という方をこれまでに何度も見てきました(*´ω`)

 

それから、SDカードもぜひデータ容量が大きいものをお持ちくださいね。プリトヴィッツェ公園やドブロブニク旧市街の散策中に、「データがいっぱいでもう写真が撮れない・・・」という方のためにSDカードを買いに走ったことも何度かあります。

 

それから、写真をたくさん撮るとバッテリー消費も早いので、スペア・バッテリーや充電器の携帯を忘れずに!

 

10. 訪問地の決定に悩むことになる

日本人観光客が少ない穴場グロジュニャン

 

見所、穴場がいっぱいのクロアチア!

 

一度の旅行でそのすべてを訪れることは到底叶わないでしょう。

 

「はじめてのクロアチア旅行」ではドブロブニクやザグレブ、スプリット、プリトヴィッツェ湖群国立公園の4か所を訪れる方がほとんどですが、クロアチアにはそれ以外にも魅力満点な街がたくさんあります。

 

(「クロアチア旅行、どこをおとずれるべき?」という方はエリアガイドをご覧ください)

 

例えば上の写真の街、グロジュニャンなど。

 

当サイトでは、日本のガイドブックには載っていないようなマイナーな観光地なども紹介していますが、「調べれば調べるほど、行きたいところが増えすぎて一度の旅行の収まりきりそうにない!」と多くの方が仰ってくださいます。

 

「今回のクロアチア旅行ではどこに行こうか・・・」と、きっと頭を悩ませることになると思いますが、今回収まりきらなかった「行ってみたい街」は、ぜひ次回のご旅行に!

 

一度と言わず、二度、三度。日本からはちょっぴり遠いクロアチアですが、ぜひ何度でも羽を伸ばしにいらしてください!

 

11. 島が多すぎる

 

「ここは千の島を持つ国」とお国自慢をするクロアチアの人々。

 

その数は1246。(1244という統計もありますが、最新の統計では1246と言われています)

 

クロアチアはヨーロッパ諸国の中でも確かに多くの島を持つ国のひとつでもあります。

 

フヴァル島コルチュラ島など観光客に人気の島の他、ガイドブックには詳しく載っていない美しい島がクロアチアの海にはたくさん浮かんでいます。

 

クロアチアの島々を巡る、アドリア海アイランドホッピングを楽しんでみたい」という方も近年増えてきましたが、そのたった数パーセントを巡ることさえ一度の旅では難しいでしょう。

 

ですので、やっぱり一度と言わず、二度、三度!何度でもクロアチアへ戻っていらしてくださいね!!

 

12. 歴史を知ると頭の中が混乱する

オスマン帝国とヴェネチア共和国が攻防戦を繰り広げたシベニクの街並み

 

オーストリア(ハプスブルク)、ハンガリー、ヴェネチア共和国、オスマン・トルコ帝国などなど、周辺の大国の狭間で翻弄された歴史を持つクロアチア。

 

クロアチアの歴史を深く理解しようと思うと、つながりのある周辺諸国の歴史までしっかりと理解する必要があるため、頭の中がこんがらがってしまうことでしょう。

 

ですが、歴史好きな方ならきっとクロアチアの歴史は堪らなく面白いはず!

 

クロアチアへお越しになる前に、少しでも歴史的な下知識を頭の片隅に置いていらしていただくと、旅も10倍楽しくなるはずです。

 

(著書のガイドブック「「アドリア海の素敵な街めぐり クロアチアへ」には複雑なクロアチアの歴史を超シンプル&コンパクトにして、見開き1ページにして詰め込みました(P10~P11)。長く複雑なクロアチアの歴史を短くまとめるのには、かなり無理がありますが要点をつまんでいます。よろしければお手に取っていただけると嬉しいです)

 

13. クロアチア人の自慢話を聞かされる

 

愛国心が人一倍強いクロアチアの人たち。そして「クロアチアの●●は世界で一番美しい」「クロアチアの●●は世界一おいしい」などなど、お国自慢が大好きです(笑)

 

あなたも旅行中、クロアチア人からそんなお国自慢を聞くことがあるかもしれません。そんな時は「あっ、クロアチア人のお国自慢が始まった♬」と、楽しく耳を傾けてあげてくださいね(*^^*)

 

 

(関連記事)⇒ 旅行前にチェック!クロアチア人ってどんな性格?

 

14. 心がフニャフニャになる

 

のんびりとした時間に包まれ、美しい景色に癒され、おいしい料理やお酒をたっぷりと堪能して・・・。

 

数日後にはみなさんの心はフニャフニャにほぐれきってしまうことでしょう。

 

15. 忘れていた大切な何かに気づいてしまうかもしれない

ビーチから眺めるプリモシュテンの景色

 

気持ち良い風、美しい海と街並みに心を洗われ、心もフニャフニャになった頃・・・ふっと「今まで忘れていた人生において大切な何か」に気づかされるかもしれません。

 

自然との調和、人と人とのつながり、ゆったりと流れる時間、お金では買えない心の豊かさ、人生にとって本当に大切なもの・・・。

 

日本や西欧の先進国と比べると、クロアチアは決して経済的に豊かな国ではありませんが、現在社会が失いつつあるたくさんの大切なものが今なお残されています。

 

 

「この国には訪れる人の心を惹きつけて止まない“何か”が存在する」「はじめて訪れるはずなのに、何故か懐かしい気持ちにさせられる」

 

このような言葉をしばしば耳にしますが、訪れるときっとその言葉の意味がわかるはずです。

 

「いつか」と言わず、次の海外旅行先はクロアチアにしませんか? きっと一生心の中で輝き続ける、思い出いっぱいの旅となることでしょう。

 

(関連記事) ⇒ 世界が恋する国クロアチアに学ぶ、幸せな人生を送るための11のヒント

 

16. 日常に戻りたくなくなる

ロヴィニの夕焼け

 

クロアチアにお越しくださるみなさんの多くは、帰国前の空港でいつもこんな言葉を残して去っていきます。

 

「クロアチア、最高でした!あぁ・・・日常に戻りたくない・・・っ!!!」

 

美しい景色をたくさん見て、優しい人にたくさん出会って、おいしいものをいっぱい食べて、のんびりした時間を過ごして・・・。

 

そんな数日間をクロアチアで過ごした後、日常に戻り、いつもの生活リズムに慣れるまで時間がかかってしまうかもしれません。

 

17. 禁断症状に襲われる

3月23日 イェラチッチ広場の様子

 

帰国して日常生活に慣れてきたころ、きっと「クロアチア禁断症状」に襲われることになるでしょう。

 

(ガイドとしてご案内した方のなかには)日本に帰るやいなや「さっき日本に到着して、今家に帰るバスの中です。無事に帰国できてうれしい反面、すでにクロアチアが恋しいです・・・またクロアチアに行きたい・・・!」と帰国後早々メールを送ってきてくださる“重症”の方もたくさんいらっしゃいます (笑) (*´ω`*)  

 

ロヴィニの街並み(聖エウフェミア教会の鐘楼からの景色)

 

以上、「クロアチアに来ると後悔する理由」が伝わりましたでしょうか(笑) 

 

また、クロアチアへ実際にお越しくださったみなさんの中には、思い当たった項目はありましたか?(思い当たる節があったらTwitterFacebookのコメント欄で教えてくださいね♬)

 

訪れた人々の心をわしづかみにして放さない、魅力満点のクロアチア。ぜひみなさんも、思う存分羽を伸ばしにいらしてくださいね!

 

【関連記事】

 

⇒ 在住者がお伝えする、クロアチアを訪れるべき9つの理由

 

小坂井真美

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