みなさん、こんにちは!クロアチア在住ガイドのまみです。
このページに辿り着いてくださったみなさんは、きっとクロアチア旅行を計画されている方々だと思います。
「クロアチア・・・行ったことがないけど、治安はどうなんだろう?」と不安に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ズバリ、クロアチアはヨーロッパの中でも特に治安が良い国だと言われています!凶悪犯罪も滅多にありませんし、女性も安心して一人旅を楽しんでいただけるような平和な国です。
日本のガイドブックでも「治安が良い国」と紹介されており、実際にクロアチアへお越しになられた方のなかにも「人も優しくて、平和で、自然も美して・・・本当に素敵な国ですね!街を歩いていても穏やかで、みんなのんびりしていて、安心して旅行を楽しむことができました」と仰る方がたくさんいらっしゃします。
とはいえ、近年大変残念なことに観光客を狙った「ある犯罪」が頻発しています。
今回はここ数年の間で特に観光客が巻き込まれたトラブルや犯罪をもとに、2024年版最新のクロアチア治安情報と、クロアチアの旅をトラブルに巻き込まれることなく楽しんでもらうために気をつけてもらいたいポイントをクロアチア在住ガイドがお伝えします。
スリに注意!
冒頭で“「ある犯罪」が急増しています”とお伝えしましたが、その「ある犯罪」とはスリ!!!
ほんの少し前までは、他のヨーロッパの観光地と比べると、スリ被害も少なく本当に安心して旅を楽しめるクロアチアでしたが、近年非常に残念なことにスリ被害が急増してきています。
「治安が良く安心して旅を楽しめる」と評判のクロアチア。筆者もクロアチアで暮らして約10年が経ちますが、物騒な事件に遭遇したこともありませんし、日本とほとんど変わらない感覚で安心して街を歩くことができる国です。
ですが、そんな平和な雰囲気に包まれたクロアチアだからこそ、町行く人々はつい油断してしまいがちになってしまいます。このように油断する人々を狙った卑劣なスリが近年横行しているのです。
クロアチア現地の警察に被害報告がされているものの多くが、主に外国から入ってきたスリ集団による犯行。観光客だけではなく、地元民(クロアチア人)たちもたくさん被害に遭っています。
ここ数年、特に被害が急増しているのはザグレブのトラム車内。そして、ザグレブ、スプリット、トロギール、プリトヴィツェ、およびドブロブニクの観光地。クロたびスタッフもクロアチア各地でのガイド中に何度もスリらしき集団を目撃しました。
ここに書くとものすごく長くなってしまうので、ザグレブのトラム車内でのスリ被害について詳しくはぜひ下記の記事にまとめています。「トラム車内でスリが多いと聞いて、用心していたのに被害に遭ってしまった」という方もたくさんいらっしゃるので、ぜひともご覧ください。
またクロアチア全土で、特に日本人のスリ被害が多く報告されているスポットや町は下記の記事にて一挙にお伝えしているので、ぜひあわせてご覧ください!
なお、プリトヴィッツェ国立公園も油断は禁物。「わざわざ高い入園料を払って、スリもここ(公園)に入って来るんですか?!」と驚かれる方もいますが、残念ながら大自然に囲まれた美しいプリトヴィツェにもスリはいます。
プリトヴィッツェ観光中はリュックサックを利用される方も多いと思いますが「死角となる場所に貴重品を入れない」「リュックを使用する時は、人混みが多い所では前抱えにする(いずれにせよ、リュックには貴重品を入れない)」など、くれぐれも貴重品の管理を徹底してくださいね。
基本的に人混みを歩いている時、写真撮影に夢中になっている時、集団で歩いている時、混雑したトラムやバスに乗っている時などが、特に狙われます。
スリに遭われた方はみんな口を揃えて「クロアチアは人も優しくて、町の雰囲気ものんびりと平和。ガイドブックでも“治安が良い”と書かれていたので、つい油断してしまいました。まさか自分が・・・」「注意喚起を耳にして、用心はしていたのですが・・・」と仰います。
「自分は大丈夫!」と過信せずに、「スリのターゲッ トになりやすい人の特徴」や「スリの手口」を知って、標的にならないようにしっかりと対策をしてくださいね。
「死角となる場所に貴重品を入れない」「貴重品から目を離さない」「自分は大丈夫と信じ込まない」。これが鉄則です!
実際にスリに遭遇したみなさんやクロたびスタッフによる体験レポート一覧も載せておきますね(↓)
また、当サイトのクロアチア治安情報一覧以外にも、スタッフ・ブログでは時折最新のクロアチア治安情報を発信しています。安全な楽しい旅の準備にお役立ていただけると幸いです。
置き引きに注意
ホテルの朝食会場などで、席を確保するためにバッグやスマートフォン等を置いてテーブルを離れるのも禁物です。稀に食事会場での置き引き被害も報告されているそうです。
いくらホテル内と言えど、不特定多数の人が出入りしている食事会場。万が一被害に遭ってしまったとしても自己責任。基本的にホテル側は責任を取ってくれません。
またプリトヴィッツェ公園の敷地内にあるホテルでは「客室前に置いていたスーツケースや、ケースの上に置いていたバッグが目を話したスキに盗まれた」という話も去年、現地ガイドから耳にしました。クロアチアのホテルではこのようなことは滅多に耳にしないので、現地ガイドも「ショックだよね・・・せっかく来てくれた観光客の荷物を盗むなんてひどい」と肩を落としていました。
プリトヴィッツェでは外国からやってきたと思われるロマ風のスリグループをクロたびスタッフも何度か目にしましたが、どうやらこのような人たちが暗躍しているみたいです。
(プリトヴィツェに限らず、他の場所でも)置き引きに遭って嫌な思いをしないためにも、「なくなって困るもの」を目が届かない所に置き去りにしないでくださいね。
(※ザグレブの知人(クロアチア人)から「靴の試着中、カバンを脇に置いて、試着に夢中になっていたら、カバンの中からお財布がなくなっていた」というような話も何度か耳にしました。「貴重品から目を離さない」は鉄則です!)
ぼったくりタクシーにご用心
海外ではぼったくりタクシーに遭遇することは珍しくなく、残念ながらクロアチアも例外ではありません。
日本人観光客がたくさん訪れる町の中では、特にドブロブニクでは旅行者の足元を見て運賃をふっかけてくるドライバーが珍しくないので注意が必要です。またザグレブ空港から市内のタクシーも要注意です。
ですが、事前に対策をしていれば、ぼったくり被害に遭う確率をぐっと減らすことができます。下記記事をヒントに、被害に遭わないように用心してくださいね。
不正請求にご用心!
稀ではありますが「レストランやバー、ナイトクラブで代金をクレジットカードで支払ったところ、後日実際に支払うべき金額を大きく超えた支払い明細書が届いた」という被害が報 告されています。一晩で100ユーロも満たない金額しか利用しなかったはずなのに、1000ユーロを超える金額が引き落とされていたなんてこともあったそうです。
また「ナイトクラブで大勢で楽しんだあと、会計時に妙に高いと思ってレシートをチェックしたら、頼んでもいない500ユーロのお酒が勘定されていた」という残念な話を数年前に日本人観光客の方から耳にしたことがあります。
クロアチアで不正請求の被害に遭うことは稀ですが、やはり油断は禁物。会計時には支払う前にしっかりとレシートを確認しましょう。
不正には毅然とした態度で“No!”を突きつけ、法的手段(警察を呼んでの話し合い)も辞さないという態度で挑みましょう。絶対に愛想笑いをしないこと。
万が一被害に遭ってしまった場合は、とにかく毅然とした態度で相手に納得の行く説明を求めることが大切です。
物乞いは相手にしない
クロアチアは他のヨーロッパ諸国と比べると、ホームレスの方や物乞いをしている方を見かけることはあまりありません。特にドブロブニクやスプリットなどの観光地でそのような方を見かけることはほとんどありませんが、首都のザグレブではたまに見かけることがあります。
スペインやイタリアなどでは町中で物乞いをするロマ(ジプシー)にしつこくつきまとわれるので用心したほうがいい・・・という話をよく耳にしますが、クロアチアでは滅多にそのようなことはないので身構える必要はりません。
ですが、(特にザグレブでは)たまに道を歩いていたりカフェのテラス席などで座っていると、物乞いをする子供や小さな子供を抱いた母親などに話しかけられることがあります。彼らは言葉が通じない観光客にも、手のひらを見せながら「マネー、ユーロ」などと言いながら近寄ってきます。
(特にカフェのテラス席に座っている人に物乞いに来る子供や親子は、かなりしつこいので要注意です。お店の人が気づくと「やめてください」と注意してくれますが、基本的にはどんなにしつこく話しかけられても相手にしないのが一番です)
決してロマだから、物乞いをする人だから・・・というだけの理由で差別するべきではありませんし、話しかけてくる人を無視するのは大変心苦しく感じると思います。ですが、ヨーロッパの他の国の治安情報でもよく紹介されているように、このように明らかに金銭目当てに近寄ってくる人たちのことは相手にしないのが一番。現地のクロアチア人たちの多くも彼らのことを相手にしません。
筆者も以前に日本人観光客の方から「子供が物乞いをしているのを見て可哀想に感じて小銭を渡したら、“こんな小銭じゃ足りない”という感じで罵られ、結局お札を渡してしまった」というような話を何度か耳にしました。心優しいあなたにとって、きっと相手を無視することは容易いことではないと思いますが、このようなシチュエーションに出遭ってしまったら心を鬼にしてスルーして。
前述したように一度お金を渡してしまうとしつこくつきまとわれ不愉快な思いをすることになるかもしれませんし、「観光客はお金をくれるものだ」と思われると、将来的に別の観光客がトラブルに巻き込まれてしまう可能性にだってつながりかねません。
良心が痛むかもしれませんが、不要なトラブルを避けるためにも、最初から目を合わせない、(返事をするなら)「ノー」以外の返事をしない、相手にしないのが一番です。
テロの心配は?
ここ数年「海外旅行は大好きですが、テロが少し心配です・・・。クロアチアはどうですか(安全ですか)?」というご質問も時々頂戴します。普段クロアチアで住んでいて危険を感じることはありませんが、何が起きるかわからない予測不可能な世の中、筆者としてはこのようなご質問は何とも答え難く、みなさんそれぞれのご判断にお任せするしかありません。
筆者がおすすめできることとしては、クロアチア旅行、海外旅行を決めたら外務省海外旅行登録「たびレジ」にご登録されることです。登録すると滞在先の最新の海外安全情報や緊急事態発生時の連絡メール、いざという時の緊急連絡などの受け取りが可能ですよ!
「【クロアチアの治安】安全に旅を楽しむために知っておきたい7つのポイント」もぜひご覧ください!
クロアチア – 外務省 海外安全ホームページはこちら
それではみなさんのクロアチアの旅が、安全で楽しい旅となりますように!
(2024年8月5日更新 小坂井真美)
ザグレブ在住日本人ガイドが楽しいザグレブ散策、クロアチアの旅のお手伝いをします!
当サイトではお伝えしきれない、本当におすすめしたいレストランやお店、写真スポットにご案内したり、お土産探しなどのお手伝いをします。ザグレブ以外の町の観光アドバイスもお伝えします。
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また当サイト(クロたび)では紹介していないお気に入りのレストランやホテル、お店、各町でのおすすめの過ごし方など、当サイトには載せていない情報もたくさん盛り込んでいます。
「クロアチア語を勉強してみたい」「クロアチア語って、どんな言葉なんだろう?」という方はもちろん、「これからクロアチアに行く予定!ちょっと言葉を覚えて、より心に残る、出会いや発見のあるクロアチア旅行を楽しみたい」という方もお手に取っていただけると嬉しいです。
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