クロアチア家庭のキッチンで必ずと言っていい程見かけるのが「ベゲタ(VEGETA)」という調味料。
数種類の香辛料と乾燥させた野菜の粉末などから作られた調味料で、半世紀以上もの間クロアチアをはじめとする東ヨーロッパ諸国の食卓で親しまれ続けてきました。
日本で言う「味の素」、もしくは「だしの素」みたいな位置づけの調味料であるベゲタ。
「べゲタがないと、クロアチアの家庭料理は完成しない!」と言っても過言ではないくらい、スープ、お肉、魚料理、リゾット、サラダなどなど……クロアチアの人は本当に何にでもベゲタを入れます。(もちろん、なかには「ベゲタなんて使わないわよ!」というお母さんもいます)
昔、筆者があるクロアチアのある家庭におじゃまさせていただいた時のこと。砂糖入れ、塩入れの横に”べゲタ入れ”(陶の入れ物に”VEGETA”とプリントされていたのです!)が・・・!
クロアチア人にとってべゲタは欠かせない調味料なのだなぁ・・・とつくづく実感しました。ベゲタはクロアチア家庭料理を簡単においしく作るための、まさに”魔法の粉”!
スーパーのべゲタコーナーにも、尋常でないくらいのたくさんのべゲタが並んでいます!
昔ながらのベゲタから、お肉用、魚用、サラダ用など様々な種類のベゲタが存在します。
ちなみに、パッケージに野菜の絵が描かれているため「100%野菜からできた体に良い調味料」だと思ってしまう方もいらっしゃるようですが、あくまでも化学調味料の一種ですので食べ過ぎにはご注意を。
最近は”無添加”を謳った”Vegeta NATUR”なる商品もスーパーでよく見かけるので、気になる方はこちらをご購入されるといいかもしれません。
「ベゲタを使った料理を作ってみよう!」という方に筆者がおすすめしたいのはチキンスープ。チキン、にんじん、たまねぎを煮込んだスープに塩、ベゲタをお好みで入れるだけです。
スープがよりおいしくなるよう、チキンは骨付きのものを使用することをおすすめします。
(小坂井 真美)