文化や習慣、人の考え方など、いろんな点で大きく異なる日本とクロアチア。
日本人があたりまえと思っている事でも、海外の人にとっては驚くことや不思議に思うことがたくさんありますよね。
そこで今回は日本に行ったことがあるクロアチア人たちから、日本に実際に行って驚いたことを聞いてみました!
とにかく町が大きい!
首都のザグレブでさえ、ヨーロッパの片田舎の町のように平和で小さなクロアチア。ザグレブ以外の都市に住んでいるクロアチア人はよくザグレブに遊びに来て「いやぁ~。ザグレブはやっぱり都会だね~」なんて口にしていますが、そんな彼らが日本の首都を初めて目にした時の衝撃はかなりのものだそうです。
「東京タワーからの眺めにぶったまげた!」
「地平線の向こうまでビルが立ち並んでいるなんて・・・思わず我が目を疑った」
それから「僕たちみたいなのんびり屋のクロアチア人がこんな町を作ろうと思うと、何百年、いや何千年かかることか・・・(笑)」なんて冗談交じりの声も。
東京や大阪などの大都市のみならず、日本で”地方都市”と呼ばれる都市もクロアチアの都市と比べるとかなりの大きさ。とにかく、都市のスケールの大きさに衝撃を受けるそうです。
とにかく人が多い!
町の大きさに続いて衝撃を受けるのが、人の多さなのだとか。
「どこを見ても人、人、人・・・!お祭りやイベントでもないのにこんなに人を一気に見たのはじめて」
「もう一生分人を見た気がする~」
「東京はとにかく、人間が発するいろんなパワーを感じる。あれが”マンパワー”ってやつなのか・・・」
「映画で渋谷のスクランブル交差点を見てCG・・・?なんて思ってたけど、CGじゃなかった~(笑)」
それから「東京は空が狭かった・・・」「東京は恐怖を感じるくらい人が多かった・・・」という声も。
ちなみに筆者は大阪出身なのですが、時々「あぁ・・・(いろんな意味で)すごい国に住んでいるんだなぁ・・・」としみじみと感じてしまうことがあります。それはクロアチアの人口。
クロアチアの人口は約430万人。筆者の出身地である大阪府の人口は約886万人。「大阪府の半分の人口の国に住んでいるんだ。大阪府の人口の半分の数の人間で国が成り立っているんだなぁ・・・」と。でも、そう考えてみると、こんな少ない人口の中から世界的に有名なたくさんの優秀なスポーツ選手をたくさん輩出するクロアチアって、本当にスポーツに長けた国なのだなぁ、と思わずうなってしまいます。
コンビニだらけ!
これは筆者も一時帰国する際に「便利だなぁ~。すごいなぁ~」としみじみと感じることですが、日本の都会はとにかくコンビニが多い!日本で住んでいる時は当たり前すぎて何も感じましたが、まずコンビニというものがないクロアチア生活に慣れてしまうと、24時間営業してくれるお店がゴロゴロある日本はまさに別世界。特に都心部では、東西南北どちらの方向に適当に歩いてもあっという間にコンビニが見つかることに感動してしまいます!
100均に感激!
「これが100円?!と信じられないようなものばかり」「クロアチアにもこんなお店があればいいのに~」とクロアチア進出を渇望する声をよく耳にするのが100均!日本の100均ショップは本当にすごいですよね・・・!日本の100均で十分良いものが手に入るものでも、クロアチアなら500円、700円くらいするものもたくさんあります。「クロアチアで100均ショップみたいなお店ができれば絶対に流行る!」と皆が口を揃えていました。
店員さんがみんな親切
店員さんがお客さんに対して礼儀正しい・親切なのがあたりまえの日本。クロアチアでも大抵の店員さんはフレンドリーですが、日本のような礼儀正しい・きめ細かいサービスをしてもらえることは滅多にありません。
「どこのお店に行っても店員さんが笑顔で接してくれたので、日本人はみんな私のことが好きなんじゃ・・・って勘違いしてしまうところだったわ(笑)」なんて冗談交じりの声や「たった1000円くらいの買い物で、”ありがとうございました”って深々とお辞儀をしていただいて、なんだかくすぐったい気分だった」なんて声も。
日本の接客は世界一ですね・・・!
SUSHIが安い!
最近日本食・アジア料理ブームが広まっているクロアチア。ここ数年でザグレブの寿司レストランの数もかなり増えました!最近は大手スーパーもパック入りのお寿司を販売するくらいの人気ぶり。とはいっても決して「気軽に楽しめる食べ物」というわけではなく、一般的なクロアチア人には少し高い値段設定のお寿司。
日本で100円寿司のお店に言って、あまりにもの安さ&おいしさに感激した!という意見がたくさん挙がりました。
SUSHI以外にもたくさんのおいしい日本食がある!
クロアチアで”Japanska hrana(ヤパンスカ フラナ / 意味は「日本食」)”と言えば、まず人々の頭に浮かぶのはお寿司。それからなんとなく「日本人はお米と魚ばかり食べている」というイメージが強いらしく、筆者も日本のことをあまり知らないクロアチア人に「日本人ってお肉は食べるの?」とよく聞かれます。でも、実際に日本に来て、あまりにもの食のバラエティーの多さ、そしておいしさに感動したという声を多数耳にしました。
自動販売機が路上にある!
クロアチアも治安が良い国だと言われていますが、そんなクロアチア人も日本の治安の良さに思わずびっくりすることがあるのだとか。それは自動販売機が路上に設置されているということ。
「いくら治安が良いクロアチアとはいえ、自動販売機なんて路上に置いたら、一晩で破壊されて中身を盗まれるか、販売機ごとさらわれるだろうねぇ(笑)」という意見が。
ジュースだけではなく、お菓子やうどん・そば、アイスクリーム、おもちゃなど、いろんな自動販売機があることも衝撃ポイントだそうです。
数分の遅れでお詫びアナウンスが流れる
「僕は日本語がわからないんだけど、日本観光中に案内してくれた友達が”今のアナウンスは、電車が数分遅れたことに対するお詫びアナウンスなんだよ」って説明してくれた時は「いやいや、ジョークだろ(笑)?って信じられなかった」という声が。
トラムやバスの運行時間は結構アバウトなクロアチア。数十分遅れるということはあまりありませんが、数分の遅れなんて「遅れ」に入りません。
「日本人は時間に正確だと知っていたが、まさかここまで正確な時間管理が求められる社会とは・・・。素晴らしいことだと思うけれど、ゆったりとしたクロアチア・タイムに慣れた僕には、あまりにもの”完璧さ””正確さ”が求められる社会に時に狂気さえ感じてしまう・・・。実際にそのために大きな事故も起こってしまったらしいし・・・」なんて意見もありました。
物の選択肢が多い!
必要なものは何でも揃い不便を感じることのないクロアチアですが、やはり日本と比べると物の選択肢が少ないクロアチア。筆者もクロアチア生活を通して「日本って本当に豊かな国なんだな」と、よくしみじみと感じます。
日本と比べると悪く言えば「選択肢が少ない」クロアチアですが、裏を返せば「選択肢が少ないので、商品選びに悩まなくてすむ」のかもしれません。
レストランの数が異常に多い!
クロアチアにお越しになる日本人観光客はクロアチア(特にザグレブ)のカフェの数の多さにびっくりされる方が多いのですが、クロアチア人は日本のレストランの数の多さにびっくりするそうです。
「こんなにいろんなレストランがあるなんてうらやましい!」
「レストランのジャンルも、価格も、選択肢に幅があってうらやましい!」と羨望の声が多数聞こえました。
お釣りがきっちり!
クロアチアではお釣りがアバウトなこともしばしば。例えばスーパーやキオスクで4.90クーナの買い物をした時に5クーナ硬貨で支払って「おつりはいいです」と立ち去る人も珍しくありません。
そんな感覚であるクロアチア男性が日本のスーパーで買い物をした時の話。おつりが2、3円だったので(日本語が話せないため)商品を受け取り、お店の人に「ありがとう」と一言伝えおつりは残してレジを離れたそうです。「しばらくして店員さんが何かを叫びながら僕を追いかけてきたので、何事かと思ってびっくりしたよ~!何か悪いことした?!って(笑)」。店員さんはおつりを返すために、後を走って追いかけてくれたのです。
そんなきっちりとした店員さんの姿に「日本人はなんてきっちりしているんだ!」と心底感動したそうです。
「クロアチア」という国が認識されていない(泣)
「英語で”Where are you from ? (どこから来たの?)”と聞かれて”Croatia”と答えたら、絶対”ハァ?”って顔をされる。”Croatia(クロエーシャ)”と英語の発音が通じないのだと思って”KUROATIA !(クロアチア)”と日本語のカタカナの発音で答えても、” クロアチア?何それ?”と国として認識されていない事実にショック。小さな国だから仕方ないけど、もっとクロアチアのことを日本の人に知ってもらいたいなぁ~。クロアチア人はみんな学校で日本のことを授業で習うから知っているよ!クロアチアの片思いか~」とため息交じりの声が。
また「クロアチア人だと答えると、まず聞かれるのが”クロアチアって、どこにあるの?”という質問。”イタリアの対岸だよ”って答えると、超ビックリされるのが面白い(笑)」という意見も。
う~ん・・・クロアチアに住む日本人としては、やっぱりもっとたくさんの日本の方にクロアチアという素敵な国が存在することを知っていただきたい!そして日本とクロアチアがお互いにとって、もっと身近な存在になってほしいものです。
以上いかがでしたか?
続編「クロアチア人に聞いてみた、日本に行って驚いたこと(後編)」もぜひお楽しみに!
(小坂井真美)