プリトヴィッツェに出没する、トンデモナイ人たち
園内は観光客でいっぱい! 一昨日、日本からクロアチアへお越しくださったご夫婦にお供して、再びプリトヴィッツェへ行って来ました! この日はお天気予報によると『晴れのち、所により雷雨』と、ちょっぴり心配なお天気。 ですが、そんな心配とは裏腹に、私たちがプリトヴィッツェに到着した11時頃は気持ちの良い青空が広がっていました。 エントランス1付近 先週の木曜日は予想していたよりも人が少なかったプリトヴィッツェ公園ですが、この日はたくさんの観光客でいっぱい! 私たちは公認ローカルガイドさんと一緒に散策をしたのでチケット売り場に並ぶ必要はありませんでしたが、チケット売り場には長蛇の列ができていました。 この日案内をしてくれたガイドさん曰く「ここ数日で観光客の数もぐっと増えてきました。1日の来園者は今の時期は約8000人~10000人。7月、8月のハイシーズンになると、毎日最大12000人が訪れるんですよ・・・!」とのこと。 数年前から毎年のように「来園者があまりにも多すぎて、プリトヴィッツェが世界ユネスコ自然遺産リストから除外される可能性がある」という噂を度々耳にしていましたが、どうやら単なる噂ではない模様。 なんでも、来園者があまりにも多すぎるため、行き届いた自然保全が難しくなってきており、マナーの悪い観光客のせいでプリトヴィッツェが世界ユネスコ自然遺産リストから除外される可能性が急浮上してきているのだそう。 残念なことに、この日も湖にエサを投げ入れている人や、立ち入り禁止の場所に立って写真を撮る人、川の中に足をつけている人、それから湖の中に浮かぶペットボトルやごみ屑を何度も見かけました。 プリトヴィッツェを心から愛するガイドさんは、そんな人を見かける度に「エサをあげないでください」「ここ、立ち入り禁止エリアですよ。あなたにとっても危険なので、やめてください。遊歩道に戻ってください」と声をかけたり、ごみ屑を見かける度に拾っていました。 これはこのガイドさんに限らず、他のガイドさんや公園レンジャーさんのみんなが日々心がけていること。私もそんな彼らの姿を見て、プリトヴィッツェ散策の際にゴミが落ちているのを見かけたら、拾うように心がけるようになりました。 実は先月、日本から旅に来られた方とプリトヴィッツェ園内を歩いていた時のこと・・・。別にこの話をお伝えしたわけでもないのに、私やガイドさんが気づくよりも前に「あぁ、こんなところにゴミが落ちているわ。こんな美しい場所にゴミを捨てる人がいるのね・・・」と、その方はさっとゴミを拾われたのです。 そんなお姿を見て、ガイドさんも私も思わず感動! クロアチア人ガイドさんも「ここが自分の国の国立公園だったら、きっとしないようなマナー違反行為をする外国人観光客が多く、毎日腹ただしい思いでいっぱいだった中、この方のようにゴミを拾ってくれる観光客をはじめて見た。日本人はやっぱりすごくマナーが良い・・・!本当にうれしい」と大感激していました。 ちょっと話が逸れてしまいましたが、このように年々増える観光客に伴い、マナー違反行為をする観光客も増え、美しいプリトヴィッツェ湖群国立公園が危機にさらされているのです。 この日お話を聞かせてくれたガイドさんは「プリトヴィッツェがユネスコ自然遺産リストから除外されてしまう事態は本当に避けたいです・・・。もしプリトヴィッツェがユネスコ自然遺産から外され、国立公園から自然公園へ格下げされるようなことがあれば、いろいろな規制が緩和される。 そうなると、お金儲けを考えて利益ばかりを優先する人たちがやってきて、公園周辺にキャンプ場などいろいろな施設を作って、プリトヴィッツェの自然はきっと破壊されることでしょう・・・。そうならないといいのですが・・・」と、心配そうに語っていました。 美しいプリトヴィッツェの景色を後世に伝えるためにも、公園を訪れるひとりひとりがしっかりマナーを守って散策を楽しみたいものですね。 このようにマナー違反行為をする観光客に日々顔をしかめているガイドさんたちですが、もうひとつ、ガイドさんたちが「絶対に許せない!」と怒り心頭のとんでもない人たちが最近プリトヴィッツェ公園に毎日のように出没しています。 そのとんでもない人‥・とはスリ! プリトヴィッツェにやってくる大勢の観光客のお財布を狙ったプロのスリ集団が、園内に出没しています。 特にここ数日前から被害が急増しており、犯人の目星はついているとのこと。なんでもルーマニア辺りからやって来た外国人スリグループだそう。 目星はついているものの、現行犯逮捕か犯行の瞬間を捉えた動画など、決定的な証拠がないと犯人を逮捕できないのだとか。 公園のスタッフやローカルガイド、現地警察が一致団結。勢力を挙げて、犯人逮捕に努めているそうですが、なかなか捕まえるのが難しく、次から次へと出没するスリに手を焼いているそうです。 ※写真はイメージです。この写真に写っている女性はスリと関係ありません この日もエントランス1付近で、ガイドさんが「あっ!あの女2人組!!」と睨んだ先を見ると、旅行者の格好をした若い女性が2人。高台のスロープからキョロキョロとあたりを見渡して、辺りを伺っている様子でした。 「あの二人組、絶対スリよ!プリトヴィッツェのガイドのSNSグループに注意喚起で出回っている、写真の二人組の女にそっくり!!(スマホで写真を確認して)・・・ほらね!!」と、見せてくれた画面の写真に写っていたのは、高台に立っている女性によく似た二人組。 いかにも観光客・・・というような服装をしていましたし、ガイドさんに言われなければ、スリだなんて夢にも思わないような外見の二人組でした。 ガイドさん曰く、スリ被害対策のために、観光客に扮した警察官が園内をパトロールしているとのこと。この日も二人組の姿を見かけたガイドさんは園内の仲間たちに「エントランス1付近でスリの女二人組を見たから注意して」と注意喚起を促していました。 また、犯行はプロのスリ集団によってのみ行われているわけではないらしく、なかには観光中にスリをはたらくトンデモナイ旅行者が要るとのこと…!「先週は、ハンガリー人、それからポーランド人の観光客が、他の観光客の財布を盗んで現行犯逮捕されたの」というトンデモナイ話をガイドさんから聞いて、私も仰天してしまいました... »記事
【完全保存版】旅行前にチェック!ポストイナ観光基本情報
スロベニア有数の観光地であるポストイナ。 「ポストイナの見所は?」「ベストシーズンはいつ?」「ポストイナ鍾乳洞のチケットの購入方法は?」「ポストイナ観光ツアーの内容は?」などなど、ポストイナ観光について気になる、みなさまの疑問にお答えいたします! ポストイナの見所 ... »記事
【旅行前にチェック】スロベニアの首都、リュブリャナでしたい5つのこと
オーストリア・ハンガリー帝国時代の街並みとモダンな雰囲気が入り混じる、スロベニアの首都リュブリャナ。首都と言っても小ぢんまりとした可愛らしい町で、のんびりとした旅を楽しむことができます。 日本ではあまりまだ広く知られていませんが、魅力満点の素敵なリュブリャナ!今回はリュブリャナを訪れたら体験していただいたことを5つお伝えします。 心の赴くままに散策する (C)... »記事
【必見】行く価値あり?願い事が叶う鐘がある『ブレッド島』
スロベニアを代表する人気観光地ブレッド。 「ブレッド島って小さいらしいけど、島内に何があるの?」「島まで行くボートの乗船料が高いけど、行く価値ある?」というようなご質問をちょこちょこ耳にするブレッド島。 そこで今回はそんな方のために、ブレッド島の見所や島への行き方などをお伝えします。 島にはどうやって渡る? プレトナ・ボート 湖の畔からブレッド島への渡り方は、主に『プレトナ・ボートに乗船する』『小さな手漕ぎボートをレンタルして自力で行く』または『泳いでいく』の3通り。なかでも一般的で、多くの観光客が利用することとなるのがプレトナ・ボート。 しかも「ブレッドを訪れてプレトナ・ボートに乗船しなかったら、ブレッドを訪れたことにはならない」と言われる程、ブレッド観光時にはぜひ乗船していただきたいボートなのです。 島への渡り方について詳しくは『【保存版】ブレッド観光|プレトナ・ボートとは?乗り方、おすすめルートは?』をご覧ください。 島には何があるの? ブレッド島に建つ聖マリア教会 スロベニアで唯一の島としても知られている『ブレッド島』。とてもとても小さい島ですが、島内には聖マリア教会の他、カフェやお土産ショップ、博物館があります。 プレトナ・ボートで島に渡る人は下船時に船頭さんから「●分後にここに戻ってきてね」(大抵の場合”40分”程度です)と伝えられるため、島内で滞在できる時間に制限ができてしまいますが、島の観光自体は30分~40分もあれば十分楽しめます。 #gallery-1... »記事
【保存版】クルカ国立公園┃散策ルート・園内MAP・絶景ポイント(地図)
クルカ国立公園 園内マップ クロアチアの大自然が誇るクルカ国立公園。 近郊の町シベニクはもちろん、ザダルやスプリットからの日帰り観光先としても人気の美しい公園です。 まだ日本では観光情報が少ないため、あまり知られていませんが、クロアチアでたっぷりと時間のある方、夏にお越しの方にはぜひ立ち寄っていただきたい穴場スポット! 今回はそんなクルカ国立公園の観光時にきっと役立つ散策ルート、園内地図についてお伝えします。 エントランスは5ヵ所 クルカ国立公園への入口は全部で5ヵ所(下記)ありますが、ほとんどの旅行者が利用することとなるエントランスはロゾヴァッツ(Lozovac)とスクラディン(Skradin)の2ヵ所です。一般的には、シベニクからバスで到着する方はロゾヴァッツ、ザダルからバスで到着する方はスクラディンから入園することとなります。 公共バスを利用してクルカ国立公園にアクセスしようと考えている方から「クルカに行きたいのですが、スクラディン行きのバスとロゾヴァッツ行きのバスと2種類あって、何が違うのかよくわかりません」とお困りの声を時々耳にしますが、違いは上記の通りです。 園内の大きな見所のひとつであるスクラディンスキ・ブク。(※2021年以降、遊泳は禁止されています) 【クルカ国立公園のエントランス5か所は以下】 ★Entrance... »記事
【旅行前にチェック】「世界一美しい湾」を一望できる絶景スポット!コトル・城壁の歩き方
城壁はコトル湾を一望できる町一番の絶景ポイント! 「世界一美しい湾」と称されるモンテネグロのコトル湾。大自然と歴史、様々な文化が融合した美しいコトルは世界遺産にも登録されており、近年日本からクルーズなどで訪れる方も増えてきました。 また、クロアチアのドブロブニクからの日帰り旅行先としても人気が出てきたコトルですが、日本ではまだまだコトル観光についての情報が少ないのが現状です。 今回は日本のガイドブックではあまり詳しく紹介されていないため、見逃してしまう方が多い「城壁」に注目してみたいと思います。城壁はオレンジ色の屋根瓦の街と静かな美しいコトル湾を一望できる、町一番の絶景スポット!!コトルを訪れたらぜひ足を運んで頂きたい場所こそが、『城壁』なのです! 今回はそんなコトルの城壁巡りについて、知っておくときっと役立つ情報をお伝えします。 険しい山道、事前準備はしっかりと 北門近くの入口。こから道なりにずっと上がってゆくだけです コトルの城壁が築かれたのは、街の背後にそびえる山の斜面。9世紀にその建設が始まり、15世紀頃に現在の姿が完成したと言われています。 全長は約4.5kmにもおよび、山の頂上まで続いています。頂上にそびえる『聖ジョバンニ要塞』がある地点は海抜約260m、到着するまでに1355段もの階段を登こととなります。 そのため「城壁歩き」というよりは、むしろ「登山」に近いので、しっかりと事前準備をする必要があります。 城壁に通じる入口は2か所。『北門』付近にメインとなる入口がひとつ、もうひとつは『サラダ広場(Trg... »記事
【保存版】6月のクロアチア観光❘気になる気候や服装は?注意点はある?
6月中旬のクルカ国立公園 「6月のクロアチアの気候は?」「どんな服を持って行けばいい?」「そもそも、6月のクロアチア旅行って?おすすめの時期なの?」などなど、6月にクロアチア観光をご計画されている皆さまのご質問に、クロアチア在住のクロたびスタッフがお答えいたします! 6月はイチオシの月! 6月下旬のザダル まず、6月のクロアチア旅行をご計画中のみなさん!とっても良い時期を選ばれましたね!!1年の中でも、6月はクロたびスタッフもイチオシしたい、クロアチア観光のベストシーズンなのです! 一般的に6月は日本からクロアチアまでの航空券の価格が安い時期。GW後、夏休み前の時期にあたるせいか、航空券が比較的安く手に入ります。また7月、8月になると世界中からたくさんの観光客が連日押し寄せるクロアチアですが、6月ならまだピーク前。人が多いのには変わりありませんが、7月や8月よりは少しだけゆったりと観光を楽しむことができます。 また6月は、7月や8月のピーク時と比べるとホテルの宿泊料金も若干安いのもポイント。このように6月のクロアチア旅行は旅費の大きな部分を占める航空券代、ホテル代を少し安く抑えられるという点でもかなりおすすめです。 クロアチアの6月の気候 6月上旬のドブロブニク 日本では6月といえば「梅雨」が始まる季節。毎日どんより曇り空、ジメジメして過ごしにくいですよね。ですが、クロアチアの6月は気持ちの良い青空が毎日のように広がる最高の旅行シーズン!ジメジメした雨空の日本を離れ、気持ちをリフレッシュするのに、クロアチアは最高の旅先なのです! まずは、日本(東京)の気温と降水量と、ザグレブ、ドブロブニクのものと比べてみましょう。 都市 最低気温 最高気温 降水量 東京 18℃ 25℃ 167... »記事
5月のクロアチア観光 コロコロ変わるお天気に注意!
晴れた日は美しい旧市街の姿を楽しめました♪ 先週ドブロブニクへ久しぶりに行って来ました! できるだけ荷物を少なくするため、服も最小限に抑えたかったのですが、ドブロブニクに住む友達から「夏服も、冬服も、両方持ってきた方がいいよ」とアドバイスを受け、全シーズンに対応できる服をカバンに詰めてゆくことに。 当初、滞在中の日程のお天気予報を確認するとずっと「くもり/雨」。仕事とはいえ「せっかくのドブロブニクなのに~」と肩を落としていましたが、「お天気はコロコロ変わるから大丈夫だよ!きっと晴れるよ」という友達の言葉通り、「くもり」や「雨」の天気予報の日も青空を見ることができました! ですがやはり、ずっと晴れていたわけではなく、やはり雨が降るとかなり肌寒い・・・!今回さすがにマフラーやブーツは持って行きませんでしたが、友達のアドバイスに従ってダウンコートは持って行って正解でした!上の写真からもわかるように、お天気の悪い日はコートがないと寒かったです。 でも、体感温度は人それぞれ!プラツァ通りを行き交う人を観察すると、コートを着ている人もいれば、半袖で歩いている人もいました。 また、1日の中でもかなり温度の変化が激しいように感じました。朝小雨が降ってコートが必要なくらい寒いと思えば、お昼からは太陽がサンサンと照り、Tシャツ1枚で十分なくらい気温が上がったり・・・。クロアチア旅行の服装の準備って、本当に難しいなぁ~と改めて痛感しました。 ここまでお読みくださり「じゃあ、どんな服装を用意してゆけばいいの?」と頭を悩ませてしまうと思いますが、簡潔にまとめると体温調節ができる服装を用意されることをおすすめします。 ... »記事
【保存版】ボスニア・ヘルツェゴヴィナ 観光スポット・名所8選
バルカン半島、東西文化の十字路に位置するボスニア・ヘルツェゴヴィナ。まだ日本ではあまり海外旅行先として馴染みのある国ではありませんし、国の名前を聞いたことがあっても「旧ユーゴスラビア内戦」など暗いイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。 ですが終戦後20年以上が経ち、まだまだ課題は多いものの、平和を取り戻したボスニア・ヘルツェゴヴィナ。美しさと様々な魅力に溢れる国として、世界中の旅行者の注目を集めはじめています。 今回は数ある魅力的な町のなかから、「ボスニア・ヘルツェゴヴィナを訪れるならぜひ足を運びたい町」「日本人が知らない秘境」「旅行者が比較的アクセスしやすい町」にスポットライトを当ててみました! ヨーロッパ一エキゾチックな町 サラエボ ... »記事
日本人が知らない穴場「ボスニア・ヘルツェゴヴィナ」を訪れるべき8つの理由
世界遺産の町「モスタル」 日本人が知らないヨーロッパの穴場 まだ日本ではあまり海外旅行先として馴染みのない国「ボスニア・ヘルツェゴヴィナ」。国の名前を聞いたことがあっても「旧ユーゴスラビア内戦」など暗いイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。 ですが終戦後20年以上が経ち、まだまだ課題は多いものの、平和を取り戻したボスニア・ヘルツェゴヴィナ。美しさと様々な魅力に溢れる国として、世界中の旅行者の注目を集めはじめています。 今回は日本人がまだ知らないヨーロッパの穴場、ボスニア・ヘルツェゴヴィナの魅力に迫ります! 多彩な文化が共存する「東西の十字路」 オリエンタルな雰囲気が漂うモスタル バルカン半島に位置するボスニア・ヘルツェゴヴィナ。ヨーロッパと中東の間に位置するこの国は、歴史的、地理的に東西文化の交差点として様々な影響を受けてきました。 かつて「7つの国境、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字を持つ、1つの国家」と表現された旧ユーゴスラビアのひとつであったボスニア・ヘルツェゴヴィナ。 「7つの国境」とはイタリア、オーストリア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、ギリシャ、アルバニア。 ... »記事