「ザグレブの中心」といえばここ!イェラチッチ総督広場

ウィーン風の優美な建物が面する広場

ウィーン風の優美な建物が面する広場

 

ザグレブのシンボルの一つであるこの広場は現地では「トゥルグ・バナ・イェラチッツァ(”イェラチッチ総督広場”という意味です)」、あるいは単に「トゥルグ(広場)」と呼ばれ親しまれています。

 

ザグレブっ子たちの定番の待ち合わせ場所でもあり、東京でいう「ハチ公前で!」は、ザグレブでは「イェラチッチ前で!」となります。小さな街なので、ここで 誰かを待っていると知り合いにばったりと出くわすこともしばしば。トラムが行き交い、年中様々な催し物が行われているとても賑やかな場所です。

 

現在は「イェラチッチ総督広場」と呼ばれている広場ですが、長い歴史の中で何度か名前を変えてきました。広場の最初の名前は「ハルミッツァ」。

 

ザグレブはハンガリーと長らく歴史を共に歩んできましたが、当時、商品に掛けられていた30%の税金をハンガリー語で「ハルミッツァ」と呼ばれていたことから、この広場もそう呼ばれるようになったそうです。

 

イェラチッチ総督の銅像

イェラチッチ総督の銅像

 

その後19世紀に入り「クロアチア独立の闘士」と呼ばれるイェラチッチ総督が活躍。総督の名にちなんで1848年から「イェラチッチ総督広場」と呼ばれるようになり1866年には総督の銅像が広場の中央に設置されました。

 

ですが、第二次世界大戦を経て社会主義時代(旧ユーゴスラビア時代)が到来すると、様々な民族が共存する旧ユーゴスラビア国内で“クロアチア独立の闘士”とされるイェラチッチ総督は広場にふさわくないとされ、銅像は1947年に撤去。広場は「共和国広場」と名前を変えます。

 

ですが、1991年のクロアチアの旧ユーゴスラビアからの独立を機に、広場はまた「イェラチッチ総督広場」の名に戻り、総督の誕生日である10月16日に銅像は元の場所に戻されました。ただし、19世紀当時は北(ハンガリー方面)に剣を向けて設置されていたそうですが、現在はハンガリーとの友好を示すために南を向いて建っています。

 

ザグレブで誰かと待ち合わせする時は、ぜひこの広場で!

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