クロアチア映画『灼熱』公開スタートしました!
以前このブログでも紹介させていただいたクロアチア映画『ZVIZDAN(日本語タイトル『灼熱』)が、先日ついに日本で公開されました! 「ZVIZDAN」は2015年に第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞し、世界的な注目を浴びるクロアチア映画。 1991年のユーゴスラビア紛争を背景に、2001年、2011年と3つの時代で展開するセルビア人の娘とクロアチア青年のラブストーリー。紛争が始まって”敵同士”となり、民族間の対立に引き裂かれながらも愛の力で憎しみを超えていこうとする若い男女の葛藤と希望の物語です。 筆者も本編を鑑賞しましたが、かなり心にずっしりとくる内容でした。稚稿ながら『灼熱』の公式ホームページやパンフレットに、映画の感想や”クロアチアを知るためのトリビア”を掲載していただきました。機会があればご覧いただけると嬉しいです。 「『灼熱』、観に行ってみよう」と思ってくださる方は、映画館に行く前に、ぜひ『灼熱』公式ホームページの「監督インタビュー」や「監督からのメッセージ」をご一読されることをおすすめします。 前述したように、この映画は3つの時代で展開する3組のカップルのラブストーリーが描かれているのですが、3組とも同じ俳優さん、女優さんが演じていたりするため、本編に関する予備知識がないと(あくまでも筆者の個人的見解ですが)少し混乱してしまうかもしれません。 また公式ホームページの「ストーリー」では、映画の内容がかなり詳しく書かれているため「本編を観るまで内容は一切知りたくない」という方は観終わるまで読まない方がいいかもしれませんが、映画館で本編ををより深く理解しながら観たいという方は事前にこちらも一読されることをおすすめします。 『灼熱』で描かれる恋人たちの物語は、決して“架空の物語”ではありません。人間とは、民族とは、国とは、平和とは、愛とは、私たちが本当に大切にするべきものとは……この映画は、きっと様々なことを考えさせてくれることでしょう。 (2016年11月29日 小坂井真美) 記事
クロアチア映画『灼熱』 11月全国ロードショーが決定しました!
※画像はイメージです クロアチア映画「ZVIZDAN」(日本語タイトル『灼熱』)が来月、11月に東京ほか全国順次ロードショーが決定しました! 「ZVIZDAN」は2015年に第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞し、世界的な注目を浴びるクロアチア映画。 1991年のユーゴスラビア紛争を背景に、2001年、2011年と3つの時代で展開するセルビア人の娘とクロアチア青年のラブストーリー。紛争が始まって”敵同士”となり、民族間の対立に引き裂かれながらも愛の力で憎しみを超えていこうとする若い男女の葛藤と希望の物語です。 同作公式HPには、クロアチア・ザグレブ出身のダリボル・マタニッチ監督のインタビュー記事なども掲載されていますが、特に印象的だったのが次のお話。 「今、私たちはソーシャルメディアを通し、バルカン諸国のみならず、世界中で、ほぼ毎日のように憎悪の感情を目にする。(中略)憎悪の矛先が他国でなければ、異なる宗教、政治戦略、性的嗜好、自分より高級な車を持つ隣人などへと向かう。自分たちと異なるものを拒絶する理由には事欠かない。なぜなら、愛や慈悲といった崇高な感情を表現するより、負の感情を吐き出すほうが簡単だからだ。(中略)誰に対しても憎しみの感情を抱くことが本当に幸せなことであるのか問いかけてほしい。」 (引用:『灼熱』ダリボル・マタニッチ監督インタビュー) なぜ人は愛し合うのか なぜ人は憎しみ合うのか なぜ人は殺し合うのか クロアチアや旧ユーゴスラビア地域、旧ユーゴスラビア紛争について知るきっかけ、そしていろいろ大切なことを考えされてくれる、とても興味深い映画だと思います。 地球の歩き方ザグレブ特派員ブログ「【歴史的瞬間】(旧ユーゴ内戦)クロアチア、セルビアの戦争責任問題に一幕降りる」などで何度かお伝えしてきましたが、私のパートナーの両親の境遇と重なる点もあり((この映画の設定は逆ですが)父がセルビア人、母がクロアチア人)個人的にもとても興味を引かれる映画です。 実は有難いことにオンライン試写会にご招待いただいたのですが、これから本編を見るのが楽しみです。また見終わったら感想をシェアさせていただきますね! 同作品のあらすじなど、詳しくは『灼熱』公式HPで公開されています。ぜひチェックしてみてくださいね! (2016年10月4日 小坂井真美) 記事
知ってた?「クロアチア」が登場するドラマ・映画7選
みなさんは「クロアチアが登場するドラマ・映画」と聞いてどんな作品が頭に浮かびますか? 「パッと思いつかない」そんな方がほとんどではないでしょうか。 そこで今回は、数あるクロアチアがモデル・撮影地となった作品から、比較的有名な選りすぐりのものを7つお伝えします。 紅の豚 日本で“クロアチアが舞台の映画”として一番有名なのは、やはり『紅の豚』! 『紅の豚』の舞台はイタリア、ギリシャなど諸説はありますが、クロアチアもその舞台の地として噂されています。どこまでも広がる青いアドリア海と空、オレンジ色の屋根瓦が印象的な街並み。空を見上げれば、どこからともなくマルコの赤い飛行機が颯爽と飛んでくるのではないか・・・つい、そんな気分になってしまいます。 「飛行艇乗りの連中ほど気持ちのいい男たちはいない。それは海と空の両方がやつらの心を洗うからだ」 (宮崎駿監督『紅の豚』) 映画の中でマルコのこんな印象的なセリフが登場しますが、本当にその通り!キラキラと輝くアドリア海と澄んだ青い空を眺めていると、心が洗われるような清々しい気持ちになります。 ゲーム・オブ・スローンズ(Game... »記事