ドブロブニク旧市街のジュエリー工房『Valen』(クロアチア土産にもおすすめ!)
みなさん、こんにちは!クロアチア在住ガイドのまみです。
今日は『クロアチアで旅の思い出にジュエリーを買って帰りたい!』という方にぜひおすすめしたい、ドブロブニク旧市街の素敵な工房兼ショップをご紹介します。
家族経営の素敵な工房&ショップ
クロアチア各地に数多くのジュエリー屋さんが存在しますが、今回お伝えしたいのは熟練の職人さんが営むショップ&工房。
お店の名前はVALEN(ヴァレン)。
店主であるヴァレンティンさんのお名前からつけられた店名で、家族経営の小さなお店です。(以下『ヴァレンティンさん』=『ヴァレンさん』)
1955年にヴァレンさんのお父様が旧市街にOPENされて以来、多くの人々に愛されてきました。
お店が位置するのはお土産屋さんが多いオド・プチャ通り(Ulica Od Puča)の23番地。
お店の前には目立った看板がないので、注意して歩かないとつい見落としてしまいそうになりますが、通り沿いにあるのですぐに見つかります。
小さなお店なので、特に店内に先客がいると入りづらいかもしれませんが、そんな時はちょっと時間をずらしておじゃましてみてください。
お店ではいつも、お茶目で温かいヴァレンさん、クールビューティーの奥様イェリツァさん、そして真面目で優しい息子のロコさんのうち、どなたかがお店番をされています。
ヴァレンさんがお店番をされている際は、お店の裏側にある工房スペースで作業しながらいらっしゃることが多いため、お店に入ったら一瞬「あれ?だれもいない・・・」と戸惑ってしまうかもしれませんが、そんな時は「ドーバル・ダン(こんにちは!)」と声をかけてみて。
きっと、ひょっこり工房からヴァレンさんがお顔をのぞかせてくださるはずです。
(※ちなみに、クロアチアではいずれにせよお店に入る時「ドーバル・ダン(こんにちは!)」と挨拶しておじゃまするのがマナーなので、旅中はぜひ覚えていてくださいね^^ 【関連記事】在住者がお伝えする、旅行に覚えて行きたいクロアチア語とマナー )
「興味があるけれど、ジュエリー屋さんに入るのは なんだかちょっぴり緊張するなぁ・・・」という方は、よかったら「ガイドのまみに聞いて来ました!」「クロたびを見て来てみました」と伝えてみてください。ひょっとしたら何か会話のきっかけになるかもしれません。
日本のメディア・ガイドブックでもお馴染みの名店
なお今回、当サイト(クロたび)でもこうして紹介させていただいている工房『ヴァレン』ですが、今まで日本のガイドブックやメディアでも何度か取り上げられています。
ひとつはガイドブック『アルコ』。お店にはヴァレンさんご一家が大切にされているアルコが置かれていて、日本人旅行者だとわかると「このガイドブックにも紹介されていてね・・・」と嬉しそうにお話してくださいます。
なお、2022年10月に放送された『世界ふしぎ発見』クロアチア回の番組内でも紹介されました。
この番組の撮影では私が現地撮影コーディネーターとして携わったのですが、ドブロブニクの伝統ジュエリーを作る職人さんとして快く番組にご出演・ご協力くださりました。
撮影をきっかけにヴァレンさんご一家とご縁があり、今ではドブロブニクに用事があるごとにお店に顔を出したり、ザグレブへお越しの際はコーヒーを飲みに行ったりと親しくしていただいています。
ヴァレンさんがお作りになられるジュエリーの美しさはもちろん、ご一家の温かいお人柄が大好き。
ヴァレンさんが手がけられたジュエリーが手元にいくつかあるのですが、どれもすべて大切な宝物で、身に着ける度にご一家のことを思い出し温かい気持ちにさせられます。
小さな美術館のような店内
こじんまりした店内のショーケースの中には様々なジュエリーが並べられていて、まるで美術館のよう。
実際、なかには芸術性が非常に高い非売品のものも展示されています。
ドブロブニク生まれのヴァレンさん一家。
ヴァレンさんはドブロブニク旧市街内にある聖ヴラホ教会のシャンデリアの修復作業を手掛ける他、クロアチア各地の教会から依頼を受ける腕利きの職人さん。
たくさんのジュエリーショップが立ち並ぶドブロブニクですが、特に伝統ジュエリーとして人気の『ボタン』のフィリグラン(↓下の写真)は、昔ながらの伝統的な手法でいちからすべて手作りしているのはドブロブニク旧市街内ではたった数件。
クロアチア全土でも然程数は多くなく、とても貴重な存在です。
ちなみにフィリグラン(filigran)とは『金・銀などの金属による透かし細工、線状細工』のこと。
細く引き伸ばして線状にした金や銀を主に『お花』のような模様に加工する伝統工芸品ですが、様々なデザインのものが存在します。
日本人観光客に一番人気なのはガイドブックで『ドブロブニクの銀のボタン』と紹介されているこちらのジュエリー。
素材はシルバー925で、ひとつひとつヴァレンさんが手作りされています。
私もボタン作りを特別に見せていただいたことがあるのですが、私の素人目にも非常に手間暇がかかり、熟練した職人の高度な技術が必要であることが見て取れました。
黒っぽい色の銀のボタン(↑)やサンゴと組み合わされたものも(↓)
ちなみに、私のお気に入りの『ボタン』は下の写真(↓)のように少しシンプルなデザインのもの。
上で紹介した同じデザインのピアスとセットで愛用しています。
(↑)こちらはコナブレ地方(ドブロブニク近郊エリア)の伝統的なピアス。(値段は55~160€。大きさなどにより異なります)
シンプルかつシックなデザインなので使い勝手がよくおすすめです。
モダンなジュエリーも!
日本人観光客にはどうしても『銀のボタン』をはじめ伝統的なアクセサリーが注目されがちですが、「モダンなジュエリーもぜひご覧いただきたいです!」とはにかむヴァレンさん。
ピアスやネックレスの他、シルバーリングも手掛けられています。
(↓)こちらは銀のボタンをモチーフにしたモダンなネックレス(200€)。
先に紹介したブレスレットやピアスとセットで揃えるのもおすすめです。
(↑)こちらは伝統的なフィリグラン技法で作られたモダン・デザインのシルバーピアス(500€)。
真ん中の赤いサンゴがアクセントで素敵ですね!ネックレス・タイプもあり、お値段は350€。
なお、こちら(↑)は一見モダンなデザインに見えるけれど、実はドブロブニク近郊のエリア(Dubrovačko Primorje)に伝わる伝統的なデザインのピアス。
シルバータイプのもの(↑)とゴールドプレート・タイプ(↓)の2種類あり、お値段は45~80€とお手頃でイチ押しです。
訪問には時間の余裕を持って
ヴァレンさんのお店のジュエリーの多くが完全ハンドメイドのため、もちろん大量生産はできません。
そのため、「ヴァレンさんのお店でこのジュエリーを絶対に買いたい!」というものがあれば、事前に連絡をして在庫があるか確認しておかれることを強くおすすめします。
ものによっては「明日、明後日に再度お越しいただければご用意できますよ」というものもありますが、なかには数日かかるものも。
ドブロブニクでの滞在時間が限られている方は、滞在の初日にご訪問されるか、確実に買いたいものがある場合は事前連絡を強くおすすめします。
どれもヴァレンさんのお店でしか買えない、とっておきのジュエリーばかり。
身に着ける度に、クロアチア、ドブロブニクでの楽しい時間を思い出させてくれることでしょう。
ぜひ、ひみなさんも旅の思い出にいかがですか?
【お店情報】
■VALEN(ヴァレン)
住所:Ul. od Puča 23, 20000, Dubrovnik
メールアドレス:vcivljak★gmail.com
(※上記の「★」記号を「@」記号に置き換えてください)
<営業時間>
夏季(5月~10月頃)9:30~22:00
冬季(11月・3月中頃~4月末)10:00~19:00
※日曜日・祝日は日により休業
※1月~3月中頃は冬季休業
以上、みなさんの素敵な旅のヒントになれば幸いです。
(※本記事の情報はすべて2023年11月公開時点のものです)
(2023年11月26日公開 小坂井真美)
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